色欲の悪魔ベアトリーチェVS水の天使クロウ
天魔大戦アポカリプス・ゼロ-四月革命- イベントノベル(テーマ)制作 おおくまねこ納品 2022年04月12日 10時31分10秒
「ここですか」
そびえ立つ廃ビルを見上げ、クロウ(クローリカ)は呟いた。彼女は主人に「人間をたぶらかしている生意気な悪魔がいたからとっちめて来て!」と命じられ、悪魔を誅するために地上までやってきた天使である。
「確かにこの建物から邪悪なエナジーを感じますね……慎重に進みましょう」
クロウはいつでも魔法を打てるように心構えをしながら、慎重にビルを登っていった。
「これは……!?」
地下でクロウが見たものは、悪魔と堕落した人間による退廃的な宴であった。
「ざーこざーこ、意気地なし♪ そんなんでこのアタシと契約出来るとでも思ってる訳ー?」
「ああ、ベアトリーチェ様……! 申し訳ございません!」
「もっと強く踏んでくださいませ……!」
そこには、色欲の悪魔っぽいセクシーな女性悪魔と、なぜかパンイチで悪魔に踏まれて喜んでいる人間達の姿があった。
「きゃはははは! 女の子に罵倒されて恥ずかしくないの? そんなに踏まれるのが好きなら好きなだけぐりぐりしてあげる♪ ほらほら!」
「ああー! 幸せでございます、ベアトリーチェ様!」
男達はベアトリーチェの催眠術を受け、ドエムに変えられているのだ。元々変態だったわけではない。元は極めて善良な一般市民である。とはいえ、今来たばかりのクロウにはドエムの変態が悪魔に踏まれて喜んでいるようにしか見えなかった。
(主人よ、この変態達を守る為に戦えというのですか……もう帰っていいですかね?)
あまりにも理解を超えた光景に、クロウはとっとと天界に帰り、「ここに人間はいませんでした」と主人に報告しようかと思ったが、怒った時の主人の顔を思い出し、踏みとどまった。
「待ちなさい。悪魔よ。そこのヘンタ……じゃなかった、人間達を離しなさい」
「誰よ、アタシの楽しみを邪魔するのは。あれ、アンタ天使じゃない。……その魔力、下級天使ね。下級天使の分際でこのベアトリーチェ様に勝てるとでも思ってるわけ?」
ベアトリーチェと名乗った悪魔は、遊びを邪魔された子供のように不機嫌になり、両手に小型ナイフを構えた。
「でも、アンタをいじめるのも楽しそうね! たっぷり遊んであげる♪」
ベアトリーチェの瞳が妖しく輝いたかと思うと、彼女はナイフを一閃した。虚空を切り裂いたナイフから魔力の斬撃が飛び、クロウへと襲いかかる!
「飛ぶ斬撃……だが、これは……!」
いかなるカラクリか、ベアトリーチェの斬撃はぐねぐねと曲がりながらクロウに向かってくる。
「ほらほらぁ♪ 被弾してるわよ♪」
両手のナイフを振り回し、ベアトリーチェは刃を乱れ撃った。無数の蛇のようにうねる刃は、クロウの肉体を撫で切りにしていく。クロウは魔力で生成した氷のナイフを投げつけて迎撃と反撃を試みるが、悪魔はビルを所狭しと飛び回り、クロウの攻撃を躱した。一方、悪魔の斬撃はクロウの体を少しずつ血に染めていく。防戦一方だった。
(このままでは負ける……なに?)
クロウは敗北を覚悟したが、いきなり悪魔の攻撃の本数が半減したことに気付いた。勝利を確信したベアトリーチェは逆立ちしながら戦い始めたのだ。
(あと少しで倒せそうだけど、まだまだ遊び足りない!)
「もっと楽しませてよ! ほらほら!」
(舐められたものですね! だが、これはチャンスです!)
クロウの瞳に魔力が満ちていく。クロウは蛇のようにうねる斬撃に対し、勢いよく飛び込んだ!
「あはは! 勝負を捨てたの!?」
悪魔が笑う。だが、なんとクロウは荒れ狂う斬撃を紙一重で全て躱し切り、ベアトリーチェの眼前まで踏み込んだ!
「何よ、今のチートくさい動き!? さっきまでとはまるで別人じゃない……!」
ベアトリーチェの顔から余裕が消えた。慌てたベアトリーチェはサーカス団員もかくやという軽やかな動きで、クロウの眼前から消え失せた!
「――見えていますよ」
しかい、クロウは迷わずにベアトリーチェが移動した先を見据え、氷のナイフを雨あられと投げつけた。
「くそっ! なんで当たるのよ!?」
クロウの投げたナイフは精密機械じみた精度でベアトリーチェに命中していた。それもそのはず、今クロウの瞳には数秒先の未来が見えているのだ。僅かな時間だけだが、数秒紗希の未来予知を可能とする。これが水の天使クロウの奥の手だった。
「去れ、悪魔!」
氷のナイフに腕を貫かれ、逆立ちしたまま壁に固定されたベアトリーチェ。クロウは残る魔力を振り絞り、数十本の氷のナイフを投げつけた!
「やばっ!? この、覚えてなさいよ!」
クロウの猛反撃に冷静さを欠いたベアトリーチェは転移の魔法を発動し、ビルから逃げ去った。
「ふう、なんとか主人の命を果たせましたね」
クロウは安堵し、その場に倒れ込んだのだった。
そびえ立つ廃ビルを見上げ、クロウ(クローリカ)は呟いた。彼女は主人に「人間をたぶらかしている生意気な悪魔がいたからとっちめて来て!」と命じられ、悪魔を誅するために地上までやってきた天使である。
「確かにこの建物から邪悪なエナジーを感じますね……慎重に進みましょう」
クロウはいつでも魔法を打てるように心構えをしながら、慎重にビルを登っていった。
「これは……!?」
地下でクロウが見たものは、悪魔と堕落した人間による退廃的な宴であった。
「ざーこざーこ、意気地なし♪ そんなんでこのアタシと契約出来るとでも思ってる訳ー?」
「ああ、ベアトリーチェ様……! 申し訳ございません!」
「もっと強く踏んでくださいませ……!」
そこには、色欲の悪魔っぽいセクシーな女性悪魔と、なぜかパンイチで悪魔に踏まれて喜んでいる人間達の姿があった。
「きゃはははは! 女の子に罵倒されて恥ずかしくないの? そんなに踏まれるのが好きなら好きなだけぐりぐりしてあげる♪ ほらほら!」
「ああー! 幸せでございます、ベアトリーチェ様!」
男達はベアトリーチェの催眠術を受け、ドエムに変えられているのだ。元々変態だったわけではない。元は極めて善良な一般市民である。とはいえ、今来たばかりのクロウにはドエムの変態が悪魔に踏まれて喜んでいるようにしか見えなかった。
(主人よ、この変態達を守る為に戦えというのですか……もう帰っていいですかね?)
あまりにも理解を超えた光景に、クロウはとっとと天界に帰り、「ここに人間はいませんでした」と主人に報告しようかと思ったが、怒った時の主人の顔を思い出し、踏みとどまった。
「待ちなさい。悪魔よ。そこのヘンタ……じゃなかった、人間達を離しなさい」
「誰よ、アタシの楽しみを邪魔するのは。あれ、アンタ天使じゃない。……その魔力、下級天使ね。下級天使の分際でこのベアトリーチェ様に勝てるとでも思ってるわけ?」
ベアトリーチェと名乗った悪魔は、遊びを邪魔された子供のように不機嫌になり、両手に小型ナイフを構えた。
「でも、アンタをいじめるのも楽しそうね! たっぷり遊んであげる♪」
ベアトリーチェの瞳が妖しく輝いたかと思うと、彼女はナイフを一閃した。虚空を切り裂いたナイフから魔力の斬撃が飛び、クロウへと襲いかかる!
「飛ぶ斬撃……だが、これは……!」
いかなるカラクリか、ベアトリーチェの斬撃はぐねぐねと曲がりながらクロウに向かってくる。
「ほらほらぁ♪ 被弾してるわよ♪」
両手のナイフを振り回し、ベアトリーチェは刃を乱れ撃った。無数の蛇のようにうねる刃は、クロウの肉体を撫で切りにしていく。クロウは魔力で生成した氷のナイフを投げつけて迎撃と反撃を試みるが、悪魔はビルを所狭しと飛び回り、クロウの攻撃を躱した。一方、悪魔の斬撃はクロウの体を少しずつ血に染めていく。防戦一方だった。
(このままでは負ける……なに?)
クロウは敗北を覚悟したが、いきなり悪魔の攻撃の本数が半減したことに気付いた。勝利を確信したベアトリーチェは逆立ちしながら戦い始めたのだ。
(あと少しで倒せそうだけど、まだまだ遊び足りない!)
「もっと楽しませてよ! ほらほら!」
(舐められたものですね! だが、これはチャンスです!)
クロウの瞳に魔力が満ちていく。クロウは蛇のようにうねる斬撃に対し、勢いよく飛び込んだ!
「あはは! 勝負を捨てたの!?」
悪魔が笑う。だが、なんとクロウは荒れ狂う斬撃を紙一重で全て躱し切り、ベアトリーチェの眼前まで踏み込んだ!
「何よ、今のチートくさい動き!? さっきまでとはまるで別人じゃない……!」
ベアトリーチェの顔から余裕が消えた。慌てたベアトリーチェはサーカス団員もかくやという軽やかな動きで、クロウの眼前から消え失せた!
「――見えていますよ」
しかい、クロウは迷わずにベアトリーチェが移動した先を見据え、氷のナイフを雨あられと投げつけた。
「くそっ! なんで当たるのよ!?」
クロウの投げたナイフは精密機械じみた精度でベアトリーチェに命中していた。それもそのはず、今クロウの瞳には数秒先の未来が見えているのだ。僅かな時間だけだが、数秒紗希の未来予知を可能とする。これが水の天使クロウの奥の手だった。
「去れ、悪魔!」
氷のナイフに腕を貫かれ、逆立ちしたまま壁に固定されたベアトリーチェ。クロウは残る魔力を振り絞り、数十本の氷のナイフを投げつけた!
「やばっ!? この、覚えてなさいよ!」
クロウの猛反撃に冷静さを欠いたベアトリーチェは転移の魔法を発動し、ビルから逃げ去った。
「ふう、なんとか主人の命を果たせましたね」
クロウは安堵し、その場に倒れ込んだのだった。