とある半獣人の平和な一日
キャラクターノベル制作 日方架音納品 2021年06月25日 14時24分26秒
●
とある朝。窓から射す陽光に起こされる。まぶしい。ていうか頭痛い。半目で床を羊ウォークしながら風呂場へ。汲み置きの井戸水を頭から浴びテキトーに髪を洗った後、倍の時間をかけてMUNAGEを洗う。冷水でスッキリ流しテキトーなタオルで全身を拭いた後、一本一本大切にMUNAGEを拭く。胸元が大胆セクシーな服を着てテキトーに濡髪は放置しつつ、丁寧にMUNAGEをブラッシング。鏡で跳ねが無いか等を念入りにチェックして。
「うっしさすが俺、今日も完璧夏毛さらふわ☆」
満足気に頷く。MUNAGEに妥協は無い。MUNAGEに妥協は、無い。
「ハラへったーめしめしー」
そうこうしているうちにキッチンから美味しそうな匂いが届く。焼けたばかりのトーストの上へ、手早く焼いた分厚いベーコンエッグをON。おかわりを竈にセットしつつガツガツと平らげる。――羊は草食? このさらふわ☆MUNAGEが草だけで維持できると思ってんの?? てめえのMUNAGEは干し草か???
「あーグイッと一杯やりてー」
デキル羊な俺は、キンキンに冷えたエールを我慢して仕事に出かけることにした。
●
晴れまくりの昼。馬車に揺られて近所の村でお仕事。麦わら帽子のオッサンに頼まれた本日の依頼は、牧場の柵の修理――それと。
「へーいそこのお嬢さん、こいつはガタイもいいし俺のMUNAGEに負けない羊毛持ちだからおすすめだよー」
動物交感を用いた羊のお見合い手伝い。ハンマーで釘打ちしつつ、時折、優雅に草を食むお嬢さんを優しくブラッシングしながら硬派な野郎のアピール。陽光に煌く色艶、悪戯な風に遊ぶサラサラ感、埋もれたら昇天間違いなしのふわふわ――まあ俺の方が立派だし全てにおいて勝ってますけど? 自然と反らされた堂々たる胸を、お嬢さんはもしゃもしゃしながらちらりと見て。
――メフッ
鼻で笑われた。――は? は????
「いやいやいやよく見ようぜ、この牧場で俺(のMUNAGE)に勝てるヤツいなくない? は? 若さ??」
――WAKASA??? 空を見上げて考える。ふわふわ羊みたいな雲があった。大丈夫、俺のがふわふわだ。一つ頷いて、再びお嬢さんに視線を合わせる。
「ふん、ペコラ様のこのアダルティな魅力わかんねえとかまだまだだね!」
通な羊はMUTTONから。イケてる羊はMUNAGEから。このラムチョップにしたら絶品そうな肋骨は生後一年未満のLAMBにゃ出せね
――メェ~(注:ペコラ脳内翻訳です)
「いや無視すんな」
羊チョップすんぞ。
仁義なき戦いを挟みつつ、牧場の柵も順調に直していく。移動していく後ろからトボトボと、さっきの硬派野郎がついてきて。メェメェ呟く羊生相談を肩ポフしながら聞いてやる。
「硬派キメときゃ勝手に落ちると思ったー? そーゆーヨコシマなとこ敏感だぜ女子は」
――ンメッ!?
「やっぱ男は直球勝負っしょ、っとお仕事しゅーりょー! ……お?」
ぐるっと一周、修理完了、と思いきや。入口の看板がぷらんぷらん。足を引っかけ逆さ吊り、落ちそうな看板をぶらんぶらんしながら直す。見上げる硬派羊と目が合った。
「つかさー、なんで角刈り? さらふわ台無しじゃん?? は? オッサンがモテモテだから真似した??」
よっ、と一回転からの着地。ヤンキー座りでちょいちょい手招く。努力は認めるけどちょっち方向変えね? メェメェ悩む硬派羊の出した答えは。
「うーん、ピンクのメッシュなーー」
コイツなりに若さってもんを考えたらしい。その攻めてるオシャレ心は嫌いじゃない、嫌いじゃないが。
「額にハート型はやめとけ」
ソイツは若さじゃない、WAKASAだ。
●
月の綺麗な夜。仕事を頑張った日は酒場で飲んだくれるのが王道。頑張らない日? 家でダラ飲み。
「っかー酒うめー肉うめー! おっ兄弟、おめーのも美味そうじゃーん!」
キンキンに冷えたエールを一気に呷ってから、隣の席に置かれたラムチョップに浮かれた手を伸ばす。これは絶対美味しい。間違いない。期待に震える胸は噓を吐かない。
「うっめーー! 草なんて食ってられねーなー!」
まあ毛並みのために草も食いますけども。なんか隣でガタガタ騒がしい穴にトングごとレタスをぶっこんどく。健康を気遣ってあげる俺やーさしー。もりもり肉の後は野菜をって手を出した焼きシシトウの激辛のヤツをうっかりBINGOしちまって天井まで跳び上がる。なんか下でテーブルがぶっ壊れてるけど隣のヤツ酔っ払いすぎじゃねーの?
「つかめっちゃ辛ぇーー!!!」
こいつは洗い流すしかねえ。そこら辺にあったワインを瓶ごとラッパ飲み。なんか隣でガタガタ騒がしい穴に程よい温さのエールジョッキをぶっこんどく。冷えは身体に良くないもんな。こうして俺の一日は暮れる。なんか騒がしくなった店を背にご機嫌な帰宅。
「あーおふとんサイコー……干した草の匂い……」
いつもより十割増しチクチクするベッドでMUNAGEの夢を見ながら気分良く就寝するペコラなのだった。おしまい。
とある朝。窓から射す陽光に起こされる。まぶしい。ていうか頭痛い。半目で床を羊ウォークしながら風呂場へ。汲み置きの井戸水を頭から浴びテキトーに髪を洗った後、倍の時間をかけてMUNAGEを洗う。冷水でスッキリ流しテキトーなタオルで全身を拭いた後、一本一本大切にMUNAGEを拭く。胸元が大胆セクシーな服を着てテキトーに濡髪は放置しつつ、丁寧にMUNAGEをブラッシング。鏡で跳ねが無いか等を念入りにチェックして。
「うっしさすが俺、今日も完璧夏毛さらふわ☆」
満足気に頷く。MUNAGEに妥協は無い。MUNAGEに妥協は、無い。
「ハラへったーめしめしー」
そうこうしているうちにキッチンから美味しそうな匂いが届く。焼けたばかりのトーストの上へ、手早く焼いた分厚いベーコンエッグをON。おかわりを竈にセットしつつガツガツと平らげる。――羊は草食? このさらふわ☆MUNAGEが草だけで維持できると思ってんの?? てめえのMUNAGEは干し草か???
「あーグイッと一杯やりてー」
デキル羊な俺は、キンキンに冷えたエールを我慢して仕事に出かけることにした。
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晴れまくりの昼。馬車に揺られて近所の村でお仕事。麦わら帽子のオッサンに頼まれた本日の依頼は、牧場の柵の修理――それと。
「へーいそこのお嬢さん、こいつはガタイもいいし俺のMUNAGEに負けない羊毛持ちだからおすすめだよー」
動物交感を用いた羊のお見合い手伝い。ハンマーで釘打ちしつつ、時折、優雅に草を食むお嬢さんを優しくブラッシングしながら硬派な野郎のアピール。陽光に煌く色艶、悪戯な風に遊ぶサラサラ感、埋もれたら昇天間違いなしのふわふわ――まあ俺の方が立派だし全てにおいて勝ってますけど? 自然と反らされた堂々たる胸を、お嬢さんはもしゃもしゃしながらちらりと見て。
――メフッ
鼻で笑われた。――は? は????
「いやいやいやよく見ようぜ、この牧場で俺(のMUNAGE)に勝てるヤツいなくない? は? 若さ??」
――WAKASA??? 空を見上げて考える。ふわふわ羊みたいな雲があった。大丈夫、俺のがふわふわだ。一つ頷いて、再びお嬢さんに視線を合わせる。
「ふん、ペコラ様のこのアダルティな魅力わかんねえとかまだまだだね!」
通な羊はMUTTONから。イケてる羊はMUNAGEから。このラムチョップにしたら絶品そうな肋骨は生後一年未満のLAMBにゃ出せね
――メェ~(注:ペコラ脳内翻訳です)
「いや無視すんな」
羊チョップすんぞ。
仁義なき戦いを挟みつつ、牧場の柵も順調に直していく。移動していく後ろからトボトボと、さっきの硬派野郎がついてきて。メェメェ呟く羊生相談を肩ポフしながら聞いてやる。
「硬派キメときゃ勝手に落ちると思ったー? そーゆーヨコシマなとこ敏感だぜ女子は」
――ンメッ!?
「やっぱ男は直球勝負っしょ、っとお仕事しゅーりょー! ……お?」
ぐるっと一周、修理完了、と思いきや。入口の看板がぷらんぷらん。足を引っかけ逆さ吊り、落ちそうな看板をぶらんぶらんしながら直す。見上げる硬派羊と目が合った。
「つかさー、なんで角刈り? さらふわ台無しじゃん?? は? オッサンがモテモテだから真似した??」
よっ、と一回転からの着地。ヤンキー座りでちょいちょい手招く。努力は認めるけどちょっち方向変えね? メェメェ悩む硬派羊の出した答えは。
「うーん、ピンクのメッシュなーー」
コイツなりに若さってもんを考えたらしい。その攻めてるオシャレ心は嫌いじゃない、嫌いじゃないが。
「額にハート型はやめとけ」
ソイツは若さじゃない、WAKASAだ。
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月の綺麗な夜。仕事を頑張った日は酒場で飲んだくれるのが王道。頑張らない日? 家でダラ飲み。
「っかー酒うめー肉うめー! おっ兄弟、おめーのも美味そうじゃーん!」
キンキンに冷えたエールを一気に呷ってから、隣の席に置かれたラムチョップに浮かれた手を伸ばす。これは絶対美味しい。間違いない。期待に震える胸は噓を吐かない。
「うっめーー! 草なんて食ってられねーなー!」
まあ毛並みのために草も食いますけども。なんか隣でガタガタ騒がしい穴にトングごとレタスをぶっこんどく。健康を気遣ってあげる俺やーさしー。もりもり肉の後は野菜をって手を出した焼きシシトウの激辛のヤツをうっかりBINGOしちまって天井まで跳び上がる。なんか下でテーブルがぶっ壊れてるけど隣のヤツ酔っ払いすぎじゃねーの?
「つかめっちゃ辛ぇーー!!!」
こいつは洗い流すしかねえ。そこら辺にあったワインを瓶ごとラッパ飲み。なんか隣でガタガタ騒がしい穴に程よい温さのエールジョッキをぶっこんどく。冷えは身体に良くないもんな。こうして俺の一日は暮れる。なんか騒がしくなった店を背にご機嫌な帰宅。
「あーおふとんサイコー……干した草の匂い……」
いつもより十割増しチクチクするベッドでMUNAGEの夢を見ながら気分良く就寝するペコラなのだった。おしまい。