見せたいものがあるんだ。
王立アプリーリス魔法学院 イベントノベル(テーマ)制作 真柄 葉納品 2021年05月01日 22時19分06秒
「……これ、あなたがやったの?」
隣に感じる息遣いに、ペガサス寮5年スヴァン=ウォルフ=ユーウェンは振り向いた。
「……ああ」
素っ気ない答えになってしまった。そう思って声の主の少女を見る。
出来る事なら成果を誇りたいが、口下手な自分では何を語ればいいのかわからない。隣に座る少女の瞳を見つめながら、スヴァンは自分の難儀な性格に嘆息した。
「溜息なんかついてどうしたのよ、らしくないわね」
「……気にするな」
目の前の少女がキュッと眉根を寄せた。形のいい少女の眉はころころと形を変える。それを見ているのはとても楽しい。できる事ならずっと――。
「む、何よ。私の顔を見つめて。ははーん、さては……」
「……冗談は顔だけにしておけ」
「どういう意味よっ!?」
口から出た言葉に、少女は頬を膨らせあちらを向いてしまった。どうしてこう、心にもない言葉が口を突いて出てしまうのか。しかし、後悔してももう遅い。こうなってしまってはこの少女はなかなか機嫌を直さない。
「……すまない」
「えっ!?」
だから、素直に謝ってみた。すると少女が大きな目をさらに広げで振り返る。そこまで驚かれるとは心外だ。俺だって悪いと思った時にはちゃんと謝る……?
「……何首傾げてるのよ。あー、またからかったわね」
「……お前が単純なだけだ」
違う、そうじゃない。言いたい事とまるで反対の台詞が無意識に口から飛び出てくる。この少女と居る時はいつもこれだ。だから、口喧嘩になる事も多い。そんな事は望んでいないのに……。
「あー、そうですか。それはごめんなさいね!」
またあちらを向いてしまった。こうなると梃子でも動かないだろう。長い付き合いだ、それくらいはわかる。
「……仕方ないな」
「む、なによ」
後ろを向いたまま不機嫌な返事が返ってきた。このまま話していても関係は好転しないだろう。だから、話題を戻す。彼女をここに呼んだ本当の目的を話さないといけない。
「……そんな事より、あれだ」
「……ええ、見えてるわよ」
「……お前は、あれを見てどう思う?」
「何よ。相変わらず回りくどい話し方ね。一体何が言いたいのよ」
それは悪かったな。と、心の中で呟きながら続けた。
「あれは、お前の為に呼んだんだ」
「え……」
ようやく振り返ってくれた。だが、俺の言葉が意外だったのか、少女の瞳は驚きと戸惑いに揺れている。だから、こう付け加える。
「……貰ってくれるか?」
と。
隣に感じる息遣いに、ペガサス寮5年スヴァン=ウォルフ=ユーウェンは振り向いた。
「……ああ」
素っ気ない答えになってしまった。そう思って声の主の少女を見る。
出来る事なら成果を誇りたいが、口下手な自分では何を語ればいいのかわからない。隣に座る少女の瞳を見つめながら、スヴァンは自分の難儀な性格に嘆息した。
「溜息なんかついてどうしたのよ、らしくないわね」
「……気にするな」
目の前の少女がキュッと眉根を寄せた。形のいい少女の眉はころころと形を変える。それを見ているのはとても楽しい。できる事ならずっと――。
「む、何よ。私の顔を見つめて。ははーん、さては……」
「……冗談は顔だけにしておけ」
「どういう意味よっ!?」
口から出た言葉に、少女は頬を膨らせあちらを向いてしまった。どうしてこう、心にもない言葉が口を突いて出てしまうのか。しかし、後悔してももう遅い。こうなってしまってはこの少女はなかなか機嫌を直さない。
「……すまない」
「えっ!?」
だから、素直に謝ってみた。すると少女が大きな目をさらに広げで振り返る。そこまで驚かれるとは心外だ。俺だって悪いと思った時にはちゃんと謝る……?
「……何首傾げてるのよ。あー、またからかったわね」
「……お前が単純なだけだ」
違う、そうじゃない。言いたい事とまるで反対の台詞が無意識に口から飛び出てくる。この少女と居る時はいつもこれだ。だから、口喧嘩になる事も多い。そんな事は望んでいないのに……。
「あー、そうですか。それはごめんなさいね!」
またあちらを向いてしまった。こうなると梃子でも動かないだろう。長い付き合いだ、それくらいはわかる。
「……仕方ないな」
「む、なによ」
後ろを向いたまま不機嫌な返事が返ってきた。このまま話していても関係は好転しないだろう。だから、話題を戻す。彼女をここに呼んだ本当の目的を話さないといけない。
「……そんな事より、あれだ」
「……ええ、見えてるわよ」
「……お前は、あれを見てどう思う?」
「何よ。相変わらず回りくどい話し方ね。一体何が言いたいのよ」
それは悪かったな。と、心の中で呟きながら続けた。
「あれは、お前の為に呼んだんだ」
「え……」
ようやく振り返ってくれた。だが、俺の言葉が意外だったのか、少女の瞳は驚きと戸惑いに揺れている。だから、こう付け加える。
「……貰ってくれるか?」
と。