退かぬ意志、護りの構え
四月カフェ狂想曲 イベントノベル(テーマ)卯月浪漫茶房制作 狐野径納品 2024年04月09日 10時14分19秒
卯月浪漫茶房の扉をくぐった客はきりっとした少年剣士の雰囲気の店員を見て微笑む。
客に気付いたバクル・バスリーは挨拶をかわし、席に案内する。
メニューを渡す際、本日のおすすめを説明する。
「今日のおすすめはこれだよ。すごく甘くて大きなイチゴが入荷したんだ。それが一粒のっているあんみつだよ」
説明に葉丁寧さ、的確さを心掛ける。
客は質問を投げかける。
「でも、イチゴが大きくても一粒なの?」
幻士郎は「それが」とこぶしを見せて「この半分はあるんだ」と教える。
客は「かなり大きいわ!」と微笑む。
そういわれて、少し心配が生じる。
「あ、でも、もうちょっと小さいかな」
的確に言えていなかったら申し訳ないと、手をにぎにぎ考える。
その純粋さを客は見て、笑みを深くする。
「おすすめだし、よく見るイチゴより大きくて甘いんでしょ? それにするわ」
「ありがと」
注文を受け、幻士郎は厨房に向かった。
厨房に注文を告げたとき、客席の方から大きな音と客の悲鳴が聞こえる。
幻士郎は「どうしました」と刀の鞘に手を置き、素早く向かった。
客席で謎の着ぐるみが躍っているか、暴れているかわからないけれども、迷惑行為である。
着ぐるみは丸っこく、笑顔であるけど、椅子やテーブルにあったり、客に絡みにいくなどしている。
着ぐるみの進路にいる女性客。
幻士郎は跳ぶような一歩で割って入り、抜刀できる体勢。
マントを翻すが周囲にぶつけず、袴もきれいにさばく。
「止まって、おとなしくするならば、それでいい」
着ぐるみに幻士郎は淡々と声を掛ける。
幻士郎は相手の出方を見るため、殺気もなく、動きを見せない。
そのため、幻士郎の周りは静寂が漂う。
着ぐるみは動きを止めた。
じっと幻士郎を見ているようだ。
幻士郎にかばわれる常連客は息をするのを忘れて、呆然としていた。
いつもの純粋な少年の姿はそこにない。
頼もしく、凛々しい背中がそこにある。
(目の前に、ふわって来た! それで、マントとかぶつからなかったし)
かばわれたところから、今もドキドキしっぱなしだ。
(幻士郎君、めちゃすごい! かわいいのにかっこいい!)
しばらくして、着ぐるみは肩をすくめ、扉から出ていった。
様子をうかがうように、皆動かない。
女性が感極まって「幻士郎君! ありがとう」と礼を言う。
「怪我はないかな?」
しゃがむ幻士郎に女性客はうなずき、微笑んだ。
客に気付いたバクル・バスリーは挨拶をかわし、席に案内する。
メニューを渡す際、本日のおすすめを説明する。
「今日のおすすめはこれだよ。すごく甘くて大きなイチゴが入荷したんだ。それが一粒のっているあんみつだよ」
説明に葉丁寧さ、的確さを心掛ける。
客は質問を投げかける。
「でも、イチゴが大きくても一粒なの?」
幻士郎は「それが」とこぶしを見せて「この半分はあるんだ」と教える。
客は「かなり大きいわ!」と微笑む。
そういわれて、少し心配が生じる。
「あ、でも、もうちょっと小さいかな」
的確に言えていなかったら申し訳ないと、手をにぎにぎ考える。
その純粋さを客は見て、笑みを深くする。
「おすすめだし、よく見るイチゴより大きくて甘いんでしょ? それにするわ」
「ありがと」
注文を受け、幻士郎は厨房に向かった。
厨房に注文を告げたとき、客席の方から大きな音と客の悲鳴が聞こえる。
幻士郎は「どうしました」と刀の鞘に手を置き、素早く向かった。
客席で謎の着ぐるみが躍っているか、暴れているかわからないけれども、迷惑行為である。
着ぐるみは丸っこく、笑顔であるけど、椅子やテーブルにあったり、客に絡みにいくなどしている。
着ぐるみの進路にいる女性客。
幻士郎は跳ぶような一歩で割って入り、抜刀できる体勢。
マントを翻すが周囲にぶつけず、袴もきれいにさばく。
「止まって、おとなしくするならば、それでいい」
着ぐるみに幻士郎は淡々と声を掛ける。
幻士郎は相手の出方を見るため、殺気もなく、動きを見せない。
そのため、幻士郎の周りは静寂が漂う。
着ぐるみは動きを止めた。
じっと幻士郎を見ているようだ。
幻士郎にかばわれる常連客は息をするのを忘れて、呆然としていた。
いつもの純粋な少年の姿はそこにない。
頼もしく、凛々しい背中がそこにある。
(目の前に、ふわって来た! それで、マントとかぶつからなかったし)
かばわれたところから、今もドキドキしっぱなしだ。
(幻士郎君、めちゃすごい! かわいいのにかっこいい!)
しばらくして、着ぐるみは肩をすくめ、扉から出ていった。
様子をうかがうように、皆動かない。
女性が感極まって「幻士郎君! ありがとう」と礼を言う。
「怪我はないかな?」
しゃがむ幻士郎に女性客はうなずき、微笑んだ。