【豆採】【豆充】迷宮スイーツフェス2021
冒険者ギルド受付嬢がせっせと手計算しています。更新をお待ち下さい
迷宮スイーツフェス2021の遊び方
【豆採】【豆充】タグのついたシナリオのリプレイ公開と、アルパカテーラーの期間限定イベント「Sweets
Fes」対象商品の受注確定で、チョコレートの普及が進みます。
チョコレートの普及度に応じて、特典チョコレートアイテムを各point達成時点の登録キャラクター全員に配布。さらに、スペシャルな特典も…?!
イベントに参加して、チョコレートを広めましょう!
※ 特典アイテムは、達成状況に応じ随時配布されます。
■【豆採】【豆充】連動シナリオ
タグ種別 ✕ 参加人数 ✕ 成功度で、チョコレートの普及度がアップ!
《タグ種別》
豆採 …2Pt、豆充 …1Pt
《成功度》
大成功…3倍、成功…2倍、普通…1倍、失敗…0.5倍、大失敗…0倍
■Sweets Fes
商品種別に応じてチョコレートの普及度がアップ!
Sweets Fes バレンタインピンナップ(ツイン)2021 …15Pt
Sweets Fes バレンタインピンナップ2021 …10Pt
Sweets Fes 甘々ボイス2021 …5Pt
過去の履歴
イベント特典
1400pt???
1300ptサクサククママン
1200pt???
1100ptマザキヤのチョコパン
1000pt???
900ptハートチョコ
800ptホットチョコレート
700ptチョコレートビスケット
600pt塩チョコレート
500ptハーブチョコレート
400ptレーズンワインチョコレート
300ptチョコレートバー
200ptチョコフレーク
100ptココアパウダー
神代と呼ばれる遥か昔、神の一柱がとある男への試練のために作ったと言われる巨大な地下迷宮を中心に栄える辺境都市群の一である。
迷宮は現在でも不安定なエーテルの影響で、日毎と言わず刻一刻と変貌し続けている――幾多の危険と、人々を魅了してやまない財宝を内に孕んで。
故に、一攫千金を夢見て訪れる探索者が途切れることはない。そんな彼らをもてなし、時に駆り立て、上前撥ねて成り立っているのがこの都市だ。
神代の迷宮は今日も、命知らず達を底知れぬ懐へ招き入れる――
●ダンジョンにカカオを求めるのは間違っているなんてことは全然ない
戦利品を携えた幸運な帰還者が、エドゥノーグ商人の店を訪れた。
「ねぇ、モンスターからこんな実がドロップしたんだけど。買い取ってもらえる?」
揉み手して出迎えた商人は、その実を見て喜色を浮かべる。
「おや、カカオの実だな」
「カカオ? ”チョコレート”っていうお菓子の材料になるってヤツ?」
「そうとも、その中に詰まっている”カカオ豆”を加工して、チョコレートを作るんだ」
「ふーん、そうなんだぁ……」
チョコレートを食べたことがないらしい探検者は惜しむような素振りをしたが、商人が提示した買取額を見るや、手持ちの実全てを換金し上機嫌で去っていった。
カカオ豆とチョコレート。
その存在は大陸広くで知られているものの、一般的に流通しているとは言い難い。カカオの栽培に適した土地は総じて治安が悪く、輸出にたえうるほどの大規模なカカオ農園が作れないためだ。カカオ豆の安定した供給元がなく、ダンジョン産のものに頼らざるを得ないため、チョコレートは上流階級や富裕層で愛好されるに留まっている。
『カカオ豆=高価な希少品』。かの探検者はチョコレートの味を知らずとも、その事実だけはしっかり覚えて帰っていった。
上物のカカオを入手したことを仲間内で自慢すべく、商人がほくほく顔で商人ギルドの寄合所を訪れると、何と室内には大量のカカオの実が積まれていた。
「あら、アンタのトコもカカオを買い取ったのかい?」
「アンタのトコもって……これ全部、今日ダンジョンで採れたものだってのか!?」
そういうことだった。
今日ダンジョンから帰還してきた探検者は、誰も彼もがカカオの実を手にしていたのだそうだ。敵を倒せばカカオがドロップ、宝箱開けてもカカオ、カカオ、カカオ……日々変化し続ける神秘的かつ気まぐれなエドゥノーグの迷宮は、突如カカオフィーバーに突入したらしい。商人はうって変わって頭を抱える。
「どうすんだ……こんなにいちどきに採れたんじゃ、折角の希少価値が下がっちまう」
そこへ、また別の商人がカカオの実を抱えてやってきた。
「ちょっと見てよ、いいでしょーカカオがいっぱい……って、何よこのカカオの山はー!?」
そうしてその商人もまた、同様に頭を抱えたのだった。
●よろしい、ならば方針転換だ
緊急招集されたエドゥノーグ商人ギルドの面々は、難しい判断を迫られていた。そんな彼らの背後には、希少品のはずのカカオの実やカカオ豆がどっさりと。あの日の翌日もまた翌日も、持ち込まれるカカオは増え続け、倉庫はカカオでいっぱいになっていた。
「この調子じゃ、明日も明後日もカカオ祭りね……」
「それどころかもう何日か続きそうだぞ」
そうなると問題は、カカオの値が下がるだけの話では済まなくなってくる。希少な高級品であるが故に、販売ルートが限られているのだ。とてもこの量のカカオを捌けるほどのコネはない。
すると、ひとりの商人が膝を打った。
「こうなったら探索支援ギルドにも声かけて、大々的に『カカオ採集キャンペーン』を打って、採れる内に採れるだけカカオを集めちまうのはどうだい?」
「それじゃ余計に値崩れするじゃない」
「それが狙いさ。富裕層だけを相手にする希少品路線を捨てて、一般大衆へ販路を広げちまうんだよ!」
販路が拓ければ買い手が増える。値崩れしようとも大量に売れれば薄利多売で利が立つというわけだ。
けれど難色を示す声もあがる。
「しかしなぁ……一般市民はチョコレートに馴染みがないんじゃぞ? 高級品というイメージが先行しとる。手軽な菓子として浸透させるには時間が要るのでは?」
再び眉間に皺寄せる面々だったが、ひとりの女将が顔を上げた。
「チョコレート……そうだ。チョコレートが出てくる古い童話があったね。確か、『バレン王子とタイン王女』って話でさ。
――むかしむかし、敵味方に分かれていたバレン国の王子様とタイン国の王女様は、こっそりチョコ菓子を贈りあって愛を育み、平和をもたらしましたとさ、めでたしめでたし。ってね」
「その童話に乗っかって、チョコレートを『愛と平和を象徴する菓子』って触れ込みで売るのはどうだ?」
「良いわね! 各国の有名人の名前や顔を借りたチョコを売り出すのはどうかしら?」
「おお、なんだかイケそうな気がしてきたぞ!」
商人達が盛り上がったその時、入口の扉がバァンッと開かれた。
「「ちょっと待ったー!!」」
そんな声とともに雪崩込んで来たのは、先程話にも出た探索支援ギルドと、エドゥノーグ職人組合の面々だ。
「まぁた商人ギルドだけで話を進めてるな? 実際にダンジョンへ潜る冒険者をサポートするのは探索支援ギルドなんだぞっ」
「職人組合を除け者にするなんて酷いです。商人ギルド、探索支援ギルド、そして職人組合。エドゥノーグを代表する三組織の仲間じゃないですか。美味しい話は分け合いましょうよ♪」
面倒な連中がやって来た、と商人達は密かに目配せし合う。そうと知ってか知らずか、探索支援ギルドからきた男は大仰な身振り手振りで言う。
「チョコが庶民に広まって、ガキどもが旨いチョコ食えるようになるのは結構なことだ。公共の利益と言っても良いだろう。だがそんな大義のためだけに命張れるか? 危険なダンジョンに潜れるか?」
凄まれた商人は一瞬気圧されたものの、すぐに商売用の笑みを浮かべる。
「カカオの出やすい枝場の情報収集や案内など、頼みたいことは沢山ある。勿論、タダでとは言わんよ。探索支援ギルドには協力金の支払いを約束しよう」
男はにんまりと笑い矛先を収めようとしたが、
「待ってください、それだけでは当の冒険者さん達に旨みがないじゃありませんか」
こうしたらどうでしょう? と職人はあざとく小首を傾げた。
「カカオを集めるだけじゃなく、チョコの普及も肝なんですよね? でしたら『カカオ豆やチョコの普及度』に応じて、冒険者さんにチョコをお配りしてはどうでしょう。ちょっとしたオマケのようなものですが、成果が目に見える形になるのは嬉しいですよね」
ではそのチョコは誰が作るのか、となると職人組合も一枚噛むことになる。
「ってことで、職人組合へも協力金とやらをお願いしますね♪ あとは、協賛してくれる商人さんや職人さんも募ってみませんか? お互い良い宣伝になりますし」
「あああーーもーー分かった分かった! 払えばいいんだろう払えばーー!? 商人ギルドも死ぬ気で販路開拓するから、そっちもしっかりやってくれよ!?」
「では早速」
ことが決まると、エドゥノーグの三組織は早かった。
職人組合は各地の職人や商人へ協賛を募り始めると同時に、自らもカカオ豆の加工に着手。
探索支援ギルドは探検者達へ向け『カカオ採集キャンペーン』を大々的に打ち出した。
商人達は各地の商人ギルドへ童話をもとにした販促を仕掛け、またある商人は各国の要人や人気者へ名前の使用許可を取り付けに飛んだ。
そして冒険者ギルドへも、ダンジョンからのカカオ豆採集の他、チョコレートの普及に関わる多種多様な依頼が持ち込まれたのだった。
執筆:鮎川 渓