【北乱】北港騒乱

ジルベル

ルトルガーの奴は、何とも悪運の強い奴ですなぁ。

ラネンターカム

しかし、この地にはもう用は無い。後の始末は任せたぞ。

ジルベル

げ、俺っスか……まぁ、しゃあねぇか。ところで猟姫殿は、次はどこへ?

ラネンターカム

ディズルよ。ちと思うところがあるでな。

ジルベル

あぁ、あそこね……面白そうなんで、俺も店仕舞いが済んだら顔出しますよ。

ラネンターカム

さて、次は何をアンデッドに仕立てあげてやろうかのぅ……。

リブラネスタとエスト・ポーラの大海戦は、決着には至らず。
最後の仕上げが、必要となりそうです。
(6月3日より 【北乱】事後シナリオリリース予定!)

assignment【北乱】北港騒乱 概要

幽界分樹に端を発した、エラトゥーン都市同盟の二大巨頭リブラネスタとエスト・ポーラ間の戦いの行方を追う。その裏にはメドゥの指先の不気味な思惑が蠢いている。

assignmentここまでの流れ

エスト・ポーラを始めとするエラトゥーン都市同盟の北部諸都市に対してメドゥの指先が突如、幽界分樹出現を誘発されたくなければリーンエス王国と戦端を開けとの無茶な要求を突き付けてきた。
事態の解決に動いたエスト・ポーラ市長はしかし、リブラネスタの北部諸都市軽視の態度に怒りを募らせ、都市同盟内の南北開戦へと舵を切ろうとしていた。
(2023/5/1追加)
エスト・ポーラ内で開戦への機運が最高潮に高まり、市長ローヴィス・クレイヴラーは遂にリブラネスタへの宣戦布告に踏み切った。
一方、龍逓架に対してはクライス・アクバーが捜索へと着手。

assignment結果

リブラネスタとエスト・ポーラの大海戦は双方共それなりの損害を出しつつ、決着には至らず。市長ローヴィス・クレイヴラーはエスト・ポーラへと逃れ、立て直しを図る。
一方クライス・アクバーはエラトゥーン都市同盟内には龍逓架が持ち込まれていないと判断。メドゥの指先による脅迫はただのはったりだったと結論付け、幽界分樹出現の可能性については杞憂に終わった。

person_pin関連NPC

エスト・ポーラの現市長であり、エラトゥーン都市同盟内の他の北部諸都市からも絶大な信頼を寄せられている実務派。政治的手腕はもとより、経済的な見識も深く、彼の意見であれば間違いは無いであろうとの信頼を多方面から寄せられている。

《本連動での動き》

メドゥの指先からの脅迫に対処すべく動いていたが、リブラネスタの態度に怒りを募らせ、南北開戦も視野に入れた対抗措置を取ろうと奔走する。
(2023/5/1追記)
対リブラネスタの機運を最高潮に高め、エスト・ポーラ市長の名のもとに於いて宣戦布告発布を強行。自らもエスト・ポーラ艦隊の軍船に乗り込み、海上決戦の場へ足を運ぼうとしている。
(6月2日追記)
対リブラネスタ大海戦では危うく冒険者に捕らえられそうになるものの、辛うじて逃げ延びた。現在はエスト・ポーラに引き籠り、再起を図って諸々思案中。

ラネンターカム

数百年を生きた、妖艶な美女という外観の吸血鬼。大型魔獣のアンデッド化を得意とする他、個人の戦闘能力も極めて高い。

《本連動での動き》

エスト・ポーラを始めとするエラトゥーン都市同盟北部諸都市に、幽界分樹出現を誘発されたくなければリーンエス王国に攻め入れとの無茶な要求を突き付ける。
(2023/5/1追記)
グールクラーケン、冥千将という二体の大型魔獣アンデッドを投入し、エスト・ポーラを密かに支援する模様。
(6月2日追記)
エスト・ポーラがリブラネスタに勝ち切れず、龍逓架のはったりが見破られたことを受けて、エラトゥーン都市同盟を去ることにした。次なる地は果たして……?

ジルベル

白銀虎のハーフビースト。戦士としての技量もさることながら、様々な事件で暗躍し、数多くの謀略を巡らせてきた。

《本連動での動き》

エスト・ポーラを始めとするエラトゥーン都市同盟北部諸都市に、幽界分樹出現を誘発されたくなければリーンエス王国に攻め入れとの無茶な要求を突き付ける。
(2023/5/1追記)
エスト・ポーラによる対リブラネスタ戦が失敗に終わった場合を見据えて、密かに幕引き策を講じている模様。
(6月2日追記)
対リブラネスタ大海戦から逃げ帰ったローヴィス・クレイヴラー市長に対し、後始末を付けようとしている。

元帝国魔導院エスタル支部長。
打倒幽界樹に燃える格闘魔導師で、現在はメドゥの指先に奪われた龍逓架の捜索をメインに活動中。

《本連動での動き》

エラトゥーン都市同盟内に持ち込まれたという龍逓架を捜索する為に、冒険者に協力を仰ごうとしている。
(6月2日追記)
エラトゥーン都市同盟内には結局、龍逓架は持ち込まれていなかったと結論付けた。結果、今回はひとまず己の役目は終えたとして、早々に退去していった。

menu_book関連用語・情報

龍脈即時通信装置『龍逓架』

崩壊前のシルトラース帝国が実用段階直前にまで開発を進めていた通信装置で、帝国内主要都市の魔導院に設置されていた。龍脈を利用した遠隔地同士の即時通信装置であり、リーンエス王国との決戦に備えて設計された。この龍逓架が発する魔法的な信号が龍脈を通じて帝都の幽界樹に感知され、帝国内の各都市に幽界分樹を呼び寄せたと推測されている。
過日、元帝国魔導院エスタル支部長クライス・アクバーは龍逓架のひとつがメドゥの指先幹部『青の中指』ジルベルによって盗み出されていた事実を知ったが、その所在は未だ不明のままである。

龍脈

ロスガリア大陸の地下深くを流れるエーテル地脈。エーテル浄化者はここに働きかけてエーテル浄化儀式を行っている。

幽界分樹

帝都シルトラースに聳える幽界樹を「本体」と見做した場合の、帝国内主要都市に出現した幽界樹の「分樹」。ただし幽界樹については未だ不明点が多く、帝都に出現した幽界樹が本体であるか、それとも地中やアストラル界などに真の「本体」が存在するのかは判明していない。

●両都市の決断
 過日、エラトゥーン都市同盟沖で戦火を交えたリブラネスタ海軍とエスト・ポーラ海軍は、双方共にそれなりの損害を出しつつ、決定打が無いままに両軍撤収という流れに落ち着いた。
 当初はメドゥの指先やグールクラーケンといった戦力をも加えたエスト・ポーラ海軍側が圧倒的に有利だった筈なのだが、リブラネスタ海軍は冒険者の活躍もあってその戦力的不利を補い、互角の展開にまで押し戻すことが出来た。
 結果として両軍はお互いの陣営を完全に突き崩すには至らず、ある程度の損害を出し合ったところで同時に戦闘海域から後退するという展開に至った。
 エスト・ポーラ海軍にすれば勝てた筈の戦いに勝ち切ることが出来なかったという忸怩たる思いが強かったのだが、逆にリブラネスタ海軍側としては売られた喧嘩で互角以上に戦うことが出来たのだから、戦果としては十分な内容だったといえる。
 しかし、今回の騒乱の根源ともいえるローヴィス・クレイヴラー市長は未だ健在であり、南北の対立は解消されたとはいえない。寧ろ、火種を抱えたままの現状は更なる騒乱を生み出す可能性を秘めており、決して楽観出来る状況ではなかった。
 ところが数日後、意外な展開が待っていた。
「休戦の申し入れ?」
 リブラネスタ市議会が時折利用する公会堂の小会議室内で、今後の対応について協議していたリブラネスタ市長ヴィルジニア・テレーザ・セルッティと数名の有力市議会議員のもとに、一通の封書が届けられた。
 エスト・ポーラ市議会から発せられた、リブラネスタに対しての休戦の申し入れだった。
 発起人はエスト・ポーラ市議会の穏健派議員連盟ということらしい。
「この期に及んでどういうつもりなんだい……」
 幾分困惑しつつも、ヴィルジニアは封書の中身を自ら検めた。
 どうやら、向こうは本気で休戦を考えているらしい。
 しかし、よくぞこんなものを送り届けることが出来たものだと訝しむ声が幾つか上がった。
 推測するに、エスト・ポーラ市議会の強硬派やエスト・ポーラ海軍がこの休戦申し入れに対し何の横槍も入れなかったのは、海上決戦が不発に終わったことに加え、ローヴィス市長が見せた醜態が余りにインパクトが強かった為、穏健派に対して自分達の意見を強く主張することが出来なかったのだろう。
 ヴィルジニアと有力議員達は、この申し入れをリブラネスタ市議会の緊急議題として提示することにした。
 そして、その翌日。
 喧々囂々たる議論の末、リブラネスタ市議会は結局、この休戦申し入れを受け入れることにした。
 但し、譲れない条件がある。
 ローヴィス・クレイヴラー市長の身柄を拘束するか、或いは彼の権限を完全に封じる策を施すかのいずれかが絶対に必要だと考えたリブラネスタ市議会は、その旨を回答として突きつけた。
 これを受けてエスト・ポーラ市議会穏健派は、最大限努力する、とだけ応じた。
 エラトゥーン都市同盟内にかつての日常が戻るには、今少し時間がかかりそうであった。

●追い詰められた市長
 エスト・ポーラ市内、クレイヴラー市長宅。
 リブラネスタ海軍との大海戦にて危うく冒険者に捕らえられそうになったローヴィス・クレイヴラー市長は、幾つもの幸運が重なり、辛うじて難を逃れることが出来た。
 そして現在、彼は再起を図る為にと自室に引き籠り、家士や侍従、侍女などを誰ひとりとして寄せ付けようとはせずに、一発逆転の方策を懸命に思案する日々を送っていた。
 そんなローヴィス市長の前に、メドゥの指先幹部『青の中指』ジルベルが姿を現した。町中が不気味に静まり返る深更の時分だった。
 幾分迷惑そうに出迎えたローヴィス市長だが、ジルベルは遠慮無しにずかずかと彼のプライベートエリアに足を踏み入れてきた。
 すっかり憔悴し切ったローヴィス市長に対し、ジルベルは自業自得だといわんばかりの冷めた表情で鋭く切り込んだ。
「んで、どうすんだよ? 緑の人差し指殿からは、もうこれ以上の戦力付与はあり得ねぇと突き放されちまったぜ。それにこんな中途半端なままじゃあ、海軍も市議会も黙っちゃいねぇだろう」
「分かっております。幸いレッドペリカン部隊は健在……何とか起死回生の策を考えて御覧に入れます」
 執務卓前で腕を組んだまま、脂汗をだらだらと流し続けるローヴィス市長。
 しかし頼みの綱のグールクラーケンと冥千将は、既に討伐されてしまった。エスト・ポーラ海軍もローヴィス市長が大海戦の最中に見せた失態に苦々しい思いを抱いているらしく、その動きは鈍い。
 ローヴィス市長は、今や進退窮まりつつあった。
 そんなローヴィス市長の姿にジルベルは内心で、こいつはもう駄目だなと静かにかぶりを振っていた。
「青の中指殿は今後、如何なされるおつもりですか?」
「そうだなぁ。龍逓架のこともあるし、あんまりここに長居は出来ねぇよ。けど、最後の始末だけはちゃんと付けて行くから、その点は安心しな」
 この時ジルベルは、ふと何かを思い出した様子で懐から一枚の文書を取り出した。
 それは、エスト・ポーラ市議会の穏健派議員連盟がリブラネスタ市議会に送り付けた休戦申し入れ状の写しであった。
「そいやぁ、リブラネスタがお前さんを差し出せっていってきてるぜ」
「はい、その件は聞きかじっております」
 エスト・ポーラ市内には厭戦ムードが流れ始めていることもローヴィス市長は知っていたが、しかしエスト・ポーラ市議会の強硬派やエスト・ポーラ海軍には、まだ負けてはいないという強気の空気も漂っている。
 両都市間には未だ緊張が残っており、すぐには休戦という運びにはならない筈だ。
 その為には、邪魔な穏健派を一掃する必要があるだろう。ローヴィス市長は、今度こそエスト・ポーラ市議会を対南部強硬論で統一してみせるといい切った。
「ふぅん……まぁ精々、頑張んな」
 だがジルベルにとっては、最早どうでも良い話だ。彼はそれだけいい残して、室を辞していった。

 リブラネスタとエスト・ポーラ。
 エラトゥーン都市同盟を代表する二大都市の間には、未だ不穏な空気がくすぶっている。
 この両雄が再び大規模な武力衝突に至ることは当面は無いであろうとの観測が広がっているが、しかし未だ予断を許さぬこの状況がいつまで続くのかは、誰にも分からなかった。

 執筆:革酎
アーカイブ生成日時 2026年08月05日 14時56分25秒 ・ world0