【西局】王国西部局地戦線

ロレッタ・レーゼン
辺境伯、今回は余りのんびりとお話している時間はありませんね。私はすぐに前線へと向かい、迎撃に当たります。
ルーヴェン・アクファリテ
おう、済まねぇ。カーンや漠兵隊を助けてやってくれ。それと、吸血鬼にも用心しろよ。
ロレッタ・レーゼン
ご安心を、私は吸血鬼ハンターです。とはいっても、今回は奴らと接触する機会は無いかも知れませんが……。
ルーヴェン・アクファリテ
吸血鬼共も厄介だが、ウザリの野郎、また面倒な魔獣を投入してきやがった。今回は俺も、前に出る。
ロレッタ・レーゼン
辺境伯は決して死んではならない御方。くれぐれも、無茶はなさらないで下さい。
ルーヴェン・アクファリテ
そうしてぇがな。何せ相手は太信党に、俺の首を取りたくて仕方がねぇ吸血鬼共だ。今回ばかりは死んだ気になってやるしか無さそうだ。
リーンエス王国の西方辺境伯領都で、遂に最終決戦の幕が開こうとしています。
(9月5日より 【西局】連動シナリオリリース開始!)
assignment【西局】王国西部局地戦線 特設ページ
王国西部局地戦線連動は、リーンエス王国西部に広がるシラー砂漠を舞台とした戦乱の記録である。シラー砂漠最大級のバルバロイ組織『太信党』が突如、西方辺境伯との戦いに打って出てきた。しかしその背後には、太信党だけではない別の何かが潜んでいる。
その何かが、戦いの行方を大きく左右する。
assignmentここまでの流れ
バルバロイ組織『太信党』がシラー砂漠とリーンエス王国内地を隔てる西方領境に、大規模な攻勢を仕掛けてきた。
西方辺境伯ルーヴェン・アクファリテは麾下の戦力を動員すると同時に、冒険者ギルドに対しても支援を要請。同じく西方領境を守る王国貴族達と力を合わせ、太信党の侵攻を食い止めようとしている。
一方、太信党の背後には蛮族や魔獣以外にも、何者かの影が蠢いている。その何者かが、いよいよ表舞台に姿を現わそうとしていた。
(2022/7/2追記)
各砦や戦線で太信党との戦いを見据え、準備を進めてきたアクファリテ西方辺境伯。
ところがここ最近になって極秘の補給線が攻撃されたり、或いは一部の砦では公にされていない筈の弱点を衝かれたりするなど、明らかに情報が漏れていると思しき状況が続き、敵の攻勢が活発化してきている。
加えて、太信党には謎の吸血鬼が戦力に加わっていることも判明。
太信党と通じる王国内部の何者かを炙り出すため、冒険者を中心とした熾烈な情報戦が展開されようとしている。
(2022/8/3追記)
太信党に協力していたリーンエス王国内地の裏切者は、始まりの百家に連なる名門貴族ファブランド侯爵家であることが判明。王家の命で派遣された王国騎士団から領地封鎖措置を受けたファブランドだったが、攻め込まれる直前に脱出。アンデッド部隊を率いてシラー砂漠へと向かい、太信党との合流を目論む。
(2022/9/4追記)
西方辺境伯がこれまで守り続けてきた防衛線の一角が破られ、太信党が怒涛の勢いで西方辺境伯領都へと雪崩れ込んできた。ふたりの吸血鬼も太信党に協力する形で同時に、西方辺境伯抹殺へと動く。最終決戦の舞台は、領都及びその周辺。ここで、決着がつく。
person_pin関連NPC
リーンエス王国の現在の西方辺境伯。
腕っぷしの強さと優れた統率力でシラー砂漠のバルバロイ達と渡り合ってきた。
ネーミングセンスにやや難あり。
《本連動での動き》
バルバロイ組織『太信党』との決戦に備え、麾下の兵力『漠兵隊』と『護兵団』を動員し、各拠点や戦線に随時戦力を投入中。
(2022/9/4追記)
西方辺境伯領都へと雪崩れ込んできた太信党を迎撃する為、自らも剣を手に取り、最前線へと飛び出してゆく。
孤高の吸血鬼ハンター。
両親の仇敵たる中位吸血鬼討伐の際に、西方辺境伯から助力して貰った。
その縁で、西方辺境伯には色々と協力することが多くなった。
《本連動での動き》
西方辺境伯を助けるべく、各拠点や戦線に出向いて太信党やクリーパーとの戦いに臨む。
身長2メートル超えのヒューマン女性。
王国の市井民とシラー砂漠のとある部族民との混血であり、その巨躯と鋼の様な筋肉で並み居る敵を薙ぎ倒すパワーファイター。
《本連動での動き》
アクファリテ西方辺境伯麾下の漠兵隊を率いて太信党との戦いに臨む。
優男風の印象を与える長身のヒューマン男性。
頭脳戦術論者で、軽やかな身のこなしでの高速戦闘を得意とする機動戦闘術の達人。
《本連動での動き》
アクファリテ西方辺境伯麾下の護兵団を率いて西方辺境伯領とその周辺の防備を担う。また諜報任務も担当。
シラー砂漠のバルバロイ組織『太信党』の首領。優れた戦術眼と指揮能力、圧倒的なカリスマを駆使して多くの部下を死地へと送り込む。
《本連動での動き》
太信党を率いて西方辺境伯の繰り出す兵や冒険者達との戦いに臨む。
(2022/8/3追記)
リーンエス王国内地の協力者レムアルス・ファブランドをシラー砂漠に迎え、西方辺境伯との戦いに備えようとしている。
(2022/9/4追記)
西方辺境伯領都攻略の為、自らも大型魔獣を駆って最前線に姿を現し、漠兵隊や授恵者に戦いを挑む。
『太信党』が支配する遺跡テクホテップ陵で復活した数百年前の吸血鬼であり、数名程度の冒険者では到底斃せない程の実力を誇る怪物。その正体は未だ、謎に包まれている。
《本連動での動き》
目的は不明ながら、ひとまずは太信党と協力して西方辺境伯や冒険者との戦いに臨もうとしている。
(2022/8/3追記)
弟吸血鬼に当たるレムアルス・ファブランドと合流し、西方辺境伯との戦いに備えようとしている。
(2022/9/4追記)
西方辺境伯領都攻略に動いた太信党と共に、自らも西方辺境伯抹殺の為に領都近くまで迫る。その狙いは飽くまでも、西方辺境伯の首ひとつ。
リーンエス王国の名門ファブランド侯爵家を陰から操っていた吸血鬼。父吸血鬼たるラネンターカムを斃した西方辺境伯家への復讐の為に、『太信党』と結託していた。
《本連動での動き》
その目論見と過去の所業が発覚した為、手勢(アンデッド部隊)を率いてシラー砂漠へと向かい、兄吸血鬼達と共同戦線を張ろうとしている。
(2022/9/4追記)
西方辺境伯領都攻略に動いた太信党と共に、自らも西方辺境伯抹殺の為に領都近くまで迫る。その狙いは飽くまでも、西方辺境伯の首ひとつ。
menu_book関連用語・情報
シラー砂漠
クリーパーや凶悪な原生生物のみならず、バルバロイと呼ばれる敵対民族の住処でもあり、彼らは王国に対して絶えず略奪の機会を伺っている。これらの外敵の存在は、王家・貴族の権威付けに寄与する一方で、国内における王家・貴族の関係性を複雑にしていることも事実だ。
王国本土の防衛や、砂漠で取れる資源や素材を生活の糧とするために砂漠に近い領域に住まう者たちは総じて日焼けしており、砂漠の民と自称することもしばしば見られる。
太信党
シラー砂漠最大級のバルバロイ組織。その総数は不明ながら、自組織のみならず、太信党に従う幾多の蛮族も合わせると、最大兵力は西方辺境伯と彼の寄り子貴族の軍勢にも劣らない。
シラーの神を信奉する彼らは、王国に恭順姿勢を見せる砂漠部族民をも敵対視している。
アクファリテ西方辺境伯家(7月2日追加)
リーンエス王国の四つの辺境伯家の一つで西方の守備を担う。過酷なシラー砂漠に住むバルバロイや亜人との不断の戦いに鍛えられ、精強な直属軍(漠兵隊・護兵団)と周辺領主の協力を受けて国境地帯を防衛し続けている。周辺の寄り子領主や王国に参入していない部族らも含めた協力者との結束は非常に固い。
漠兵隊
アクファリテ西方辺境伯麾下の外征部隊。シラー砂漠に於ける対バルバロイ戦闘専門の殴り込み集団。攻撃こそ最大の防御の精神で、兎にも角にも先手を打って敵対勢力を叩いてしまえの思想で戦いに臨む。
隊長はアザンティア・カーン。
護兵団
アクファリテ西方辺境伯麾下の防衛部隊。守りを専門とする鉄壁の防衛戦闘部隊で、攻め込むのは苦手ながら、守りに関しては一流の戦闘力を発揮する他、諜報任務にも当たる。
隊長はダルヴィン・ケルソー。
ラネンターカム陵(7月2日追加)
上から見ると星形に見える巨大なピラミッド。神代の頃に建造されたという伝説だけが伝わっており、誰が何の目的で建てたのかは一切不明。後に数百年前の有力な部族長ラネンターカムが自らの陵墓としたことから、この名がついた。
内部は複雑な迷路となっており、初見者が案内も無しに足を踏み入れれば、大抵迷子になる。数多くの罠と要塞の如き堅牢な構造に目を付けた太信党が本拠地として使用しており、一部は首領ウザリ・クル・タハーラの個人宅に割り当てられている。
テクホテップ陵(7月2日追加)
三角錐型のピラミッド。神代の頃に建造されたという伝説だけが伝わっており、誰が何の目的で建てたのかは一切不明。ラネンターカムに仕えた数百年前の神官テクホテップの陵墓であると伝えられてきたが、実際は吸血鬼と化したテクホテップが永きに亘って封印されていた。
現在は太信党がラネンターカム陵に次ぐ第二拠点として使用している他、一部はテクホテップの個人宅に割り当てられている。こちらも数多くの罠と堅牢な構造で、侵入者を苦しめる。
陸戦階級称号「青燕兵曹」
【西局】連動でリリースされたシナリオのうち、「難易度:普通以上」かつ以下のジャンルのシナリオにおいて結果が「成功以上」となった場合、特に功績が認められたPCに対して「青燕兵曹」という西方辺境軍閥特有の称号が付与されることがある。
【対象シナリオジャンル】
・戦闘:剣のアイコン
・冒険:靴のアイコン
・調査:紙と虫眼鏡のアイコン
「青燕兵曹」の称号を持つPCは、付与された次のフェーズ以降にリリースされる【西局】連動の一部シナリオで、小隊規模(20名前後)のNPC部隊(主に西方辺境伯麾下の漠兵隊、もしくは護兵団の分隊)に対し、部隊規模での行動を依頼することが出来る。但し依頼内容によっては断られる可能性もある。
「青燕兵曹」の称号をもつPCがNPC部隊に行動を依頼することができるシナリオには「解説」の冒頭に必ず以下の定型文が記載され、記載のないシナリオでは称号に効力はない。実際に依頼できる部隊の詳細や依頼できる行動の制限などは、シナリオ毎に個別に設定される場合がある。
【定型文】
このシナリオでは、「青燕兵曹」の称号を持つPCがNPC部隊(約20名)に対し、部隊規模での行動を依頼することが出来ます。但し依頼内容によっては部隊の了承を得られない場合もあります。
西方辺境伯領都に敵影迫る。
その一報が飛び込んできた時、リーンエス王国西方辺境伯ルーヴェン・アクファリテは自邸の屋上に設置されている物見櫓に立ち、西のシラー砂漠から邁進してくる無数の黒い影をじっと凝視していた。
これまで決して破られることの無かった強固な防衛線が、遂に敵勢の突破を許したのである。
護兵団長ダルヴィン・ケルソーが上げた狼煙で事態の緊急なるを知ったルーヴェンは、いち早く一般市民の退避を命じ、同時にアザンティア・カーン率いる漠兵隊を領都防衛の布陣に配置させた。
シラー砂漠最大級のバルバロイ組織『太信党』は首領ウザリ・クル・タハーラのもと、全兵力を西方辺境伯領都攻略に投入しているとの情報も舞い込んできている。
その太信党には吸血鬼テクホテップと、レムアルス・ファブランドが加勢している。レムアルスは更に自身が率いるアンデッド部隊をも今回の戦いに投入している模様。
太信党は更に麾下の亜人集団やその他の支配部族からも兵力を徴用しているらしく、恐らくは今回が最初で最後の、そして最大の決戦ということになるだろう。
事態がこの様な状況にまで及んだ以上、最早腹を括るしかない。
ルーヴェンは自らに気合を入れる様に、両掌で己の頬を二度三度、軽く叩いた。
その時、何者かが櫓を登ってきた。護兵団長のダルヴィンである。彼は幾分、申し訳無さそうな様子で敵を見据えたままのルーヴェンに頭を下げた。
「謝るなよ、ケルソー。お前の指揮にミスは無かった。敵の戦力と勢い、そして指導力が単純にこちらを上回っていた。ただ、それだけのことだ」
ダルヴィンが何かをいう前に、低く冷静な声音で釘を刺すルーヴェン。
こういわれてしまっては、ダルヴィンも護兵団長としての報告を述べる以外に無い。
「護兵団は先の戦闘で戦力低下を余儀なくされましたが、全体の損失としては一割にも満たず、領都防衛戦には支障はありません」
「なら半数を領都市民避難の支援に当たらせろ。幸い、ジーローの奴がこのすぐ東に対ファブランド戦にってことで増援を派遣してくれていた。彼らと協力すりゃあ、敵がここに到達するまでに全市民の九割方は離脱出来る筈だ」
「御意」
ルーヴェンがいう様に、寄り子貴族のヘルマス・ジーロー伯爵が二個中隊規模の兵力を対レムアルス戦用の名目で派遣してきており、領都東の臨時駐屯場に集結している。
彼らの手を借りればものの二、三時間程で領都市民の大半が脱出可能であろう。
「市民の財産に被害が出るのは正直、腹に据えかねるが……今回ばかりは仕方ねぇ。絶対に後でしっかり補償するから、今日のところは我慢してくれって、代わりに頭下げといてくれ」
「この町のひとびとが辺境伯に抱いている信頼は、間違い無く絶対です。誰も怒ったりはしませんよ」
薄く笑ってからダルヴィンは再度小さく頭を下げ、櫓を降りていった。
敵はもう、目と鼻の先にまで迫ってきているが、しかしルーヴェンは決して慌てたりはしない。
寧ろその面には、不敵な笑みが浮かんでいた。
「砂漠や遺跡での戦闘は得意だろうが、市街戦はどうだ? 悪いがこちとら、常日頃から攻め込まれた時を想定して訓練を重ねてきた。ぶっつけ本番のてめぇらとは訳が違う……のこのこと俺の懐に飛び込んできたのが、運の尽きだったと思うんだな」
ルーヴェンは愛用の長剣を鞘から抜き払い、櫓から邸の屋根瓦上へと飛び降りた。
●夕闇の進撃
太信党の首領ウザリは、巨大な震動に身を委ねていた。
彼は優秀な戦士であると同時に、恐るべき魔獣使いでもあった。今回ウザリは西方辺境伯領都攻略に際し、虎の子の大型魔獣を投入していた。
その名も、戦蠍王 。
小山の様に巨大な岩蠍であり、その戦闘力は授恵者に換算して十数人分ともいわれている。更にその周囲には太信党戦士団の精鋭部隊が一個中隊規模で展開しており、漠兵隊に真正面からぶつかっても決して引けを取る戦力ではなかった。
ウザリは戦蠍王の背甲に設置した鞍に腰を据え、頭部から伸びる手綱を片手で握り、もう片方の手には愛用の曲刀を抜き身のまま携えている。
たとえ冒険者が支援戦力として西方辺境伯に味方しようとも、戦蠍王と自身の戦闘能力で片っ端から蹴散らしてやる腹積もりだった。
と、そこへ太信党戦士団の伝令が戦蠍王の横合いから大声で呼びかけてきた。
どうやらテクホテップとレムアルスが、西方辺境伯抹殺の為にそれぞれ独自に動き始めたらしい。
陽光は既に、西の稜線の遥か向こうへ落ちようとしている。ここからが吸血鬼達の時間帯だ。闇の中では彼らに勝る者は居ない。
西方辺境伯や彼を守る戦力がテクホテップとレムアルスに注意を引かれれば、自ずとウザリと戦蠍王への対処も疎かになる。逆にウザリの猛攻に戦力を傾ければ、ふたりの吸血鬼が西方辺境伯の不意を衝く可能性は格段に高まる。
いずれにしても、太信党に勝機有りと見て良さそうだ。
「この勝負……シラーの神が味方しているぞ! 臆するな! 我らが勝利の美酒に酔うその時は近い!」
巨大な岩蠍の背甲上で、ウザリは声高に吠えた。
太信党の全戦士達がそれに呼応するかの様に、鬨の声を響かせる。
やがて最前列から、怒号と剣戟の連鎖する激しい戦闘音が伝わってきた。
遂に戦端が開かれたのである。
シラー砂漠の支配権を巡る巨大な戦いが今、幕を開けた。
執筆:革酎