【花戦】まつりあかせや、はないくさ

キサキ・アカネ
すみません、ウィリアム王子……まさかこんなことになるなんて。
ウィリアム・リーンエス
構わないよ。まあ、まさか今度は僕が花嫁とは……さすがに予想できなかったけどね。
キサキ・アカネ
彼——トーリ、と名乗っていましたが、何者なのでしょう?
ウィリアム・リーンエス
少なくとも害意はないようだけど……それに、同じ人間とは思えない気配だったな。猛者と呼ばれる者たちに片端から勝負を挑んでいるらしい。もしかしたら、冒険者たちともそのうちぶつかるかも、ね。
辺境都市群で新緑の祭事「はないくさ」が始まるようです――
(4月27日より 【花戦】連動シナリオリリース開始!)
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「まつりあかせや、はないくさ」連動では、タイトルに【花戦】のついた全てのシナリオの成功度に応じて記念アイテムの配布を予定しています。
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【記念アイテム配布条件】
1.【花戦】全シナリオのうち、成功度「成功」以上のシナリオが7割を超える。
→記念アイテム「お花見セット」「籐籠」「春の行楽弁当」配布!
2.【花戦】全シナリオのうち、難易度「難しい」以上のシナリオが1本以上「大成功」となる。
→スペシャルアイテム配布!
※記念アイテムは、連動エピローグページ公開時点の登録キャラクター全員に配布されます。
assignment【花戦】まつりあかせや、はないくさ 特設ページ
【花戦】連動は、辺境都市群を中心にした新緑の祭事「はないくさ」にまつわる出来事の数々である。キサキ・アカネとウィリアム・リーンエスを「花嫁」と呼ぶ少年トーリは、2人を賭けて強者との戦いを求めた。そうして今回も冒険者に白羽の矢が立ったのである。
assignmentここまでの流れ
新緑の季節、豊穣を願うお祭り騒ぎ「はないくさ」の準備が進む中、突如現れた少年トーリ。トーリはキサキ・アカネとウィリアム・リーンエスを「花嫁」として一方的に指名すると、2人を賭けて猛者との戦いを求めて……!?
どこかしこもお祭り騒ぎ。その中で「はないくさ」に関するトラブルも頻発。伝統の存続を望むもの、賄賂に笑う悪代官、花木の魔獣たちも大暴れ! 事態の収拾のため、キサキ・アカネは冒険者たちに協力を要請するのだった。
person_pin関連NPC
表の顔は、シャルガネ居住区の宿場街の女将頭。裏の顔はシノビの頭領であるという噂もあるが、実情は定かではない。
《本連動での動き》
今回はトーリによって、ウィリアム王子と同じく「神の花嫁」に指名された。戸惑いつつも、冒険者に解決の糸口を求める。
リーンエス王国の第二王子。文武ともに優れた才能を有した《授恵者》であるが、王族らしからぬ軽薄さ故に近親以外の王族からは見下され、対立する貴族からも「毀れ者(こぼれもの)」と揶揄されている。
《本連動での動き》
今回はシャルガネに滞在中、トーリによって、キサキ・アカネと同じく「神の花嫁」に指名される。トーリが人間ではないことを見抜き、冒険者も交えてその要求に応えることを提案した。
春色の髪と新緑の瞳を持つ美少年。雅なものが好きで、キサキ・アカネとウィリアム・リーンエスを「花嫁」として一方的に指名した。
《本連動での動き》
曰く、長い眠りから覚めると、覚えのある祭の気配を感じたとのこと。花嫁を賭けての猛者との戦いを所望している。
menu_book関連用語・情報
「はないくさ」
どの都市地域においても、「なんだか昔からやっているお祭りだけど、成り立ちはよくわからない」お祭りです。これは東方大陸の豊穣祈願祭が辺境都市群のそれと邂逅し、混ざり合った影響と推測されます。祭の形式は地方によって様々ですが、トーリが認識しているような「花嫁を取り戻すため戦士たちが神と戦う」という形式は、最も原義に近いものと考えられます。
春の魔獣たち
暖かくなったせいかわらわら湧いてきた、もしくは冬眠から目覚めて餌を探し求め彷徨う凶暴な魔獣たちの討伐依頼も「はないくさ」の風物詩です。
シャルガネ居住区
黒髪を特徴としたヒューマンたちが多く住まう土地。彼らは200年程前に沿岸部へと漂着した者たちの子孫である。書道や独特な絵画、更には忍術といったロスガリア大陸に存在しない文化や技術を有していた彼らは、自らを「日出ずる国より来た」と称した。この事からはるか東方にロスガリア大陸以外の大陸が存在するという生きた証拠となっている。彼らは漂着した際に辺境都市の人びとに好意的に迎えられ、生活や定住にあたり手厚い支援を受けたことから、居住区に住まう者たちは辺境都市の人々に対し大恩を感じているという。
シャルガネ居住区の成立以降、辺境都市群に仇なす存在や密偵を秘密裏に排除する「シノビ」が暗躍するようになったことは、各国の史書からも明らかとなっている。彼らの能力や働きは、伝聞という形で「シノビ」像ともいうべき偶像を作り上げている。シャルガネ居住区の一部では、「シノビ」をモチーフにした観光地もあるが、実態として、シャルガネ居住区における「シノビ」の実在については明らかにはされていない。
シャルガネ居住区にもまた様々な形式の「はないくさ」があり、キサキ・アカネはその準備に追われていた。また、とある用事でシャルガネを訪れたウィリアム・リーンエスを出迎え——たのが、数時間前。
今はどういうわけか、2人揃ってある美少年を歓待している。
「あの……トーリ、さま?」
アカネはおずおずと少年の名を確かめた。
「ん? なんだい? 僕の花嫁たち!」
トーリと名乗ったその少年は、アカネとウィリアムに笑いかける。
春風を具現化したような髪と瞳、そして立ち居振る舞いの穏やかさ。アカネとウィリアムが話している席に、そう、まさしく一陣の春風のごとく飛び込んできたその少年は、2人を一方的に「花嫁」と呼んだのだ。
にこやかに笑う少年の周りに倒れているのは、シャルガネのシノビたち。死んでいるわけではない。少年を排除しようと動いた護衛たちもろとも、皆揃って気絶している。
ウィリアムはそれを見ても動揺せず、武器も抜いていない。トーリの目的はまだ不明瞭である上に、明確な殺意というものを感じなかったせいもある。もちろんそれは、警戒を解く理由にはならないにしても。
「その……『花嫁』、というのは?」
アカネが尋ねると、トーリは首を傾げた。
「そのままの意味だけど。お祭りに花嫁は欠かせないだろう? 1人より2人のほうが、みんなもやる気を出してくれると思う!」
「アカネくん。彼はもしかして、先ほどの話に出ていた……」
先ほどの話、というのは、「はないくさ」にまつわる昔話や民謡についてのものだ。その時期が近づいているために忙しくしているアカネに、ウィリアムが何の準備なのかと尋ねたのがはじまりの席だった。
「はないくさ」は、各地域によって伝わっている内容が異なるとはいえ、遡って原義に近づけば「神と人との闘い」であるという。シャルガネには、春風を纏って現れた少年神が人間の娘を娶ろうとし、その娘を賭けて村の青年が勇敢に戦う——という昔話が残っている。
「でも、あれはお伽噺で」
そう、お伽噺の類だと、アカネもそう思っていた。
「少なくとも、彼の力は人の身では到底敵わない領域にある——と、見ている」
ウィリアムはつとめて冷静に、トーリの力量を測っていた。トーリはそのウィリアムの態度をいたく気に入ったようだ。
「君とも戦ってみたいけど、今回君は僕の花嫁だからね。僕は雅なものが好きなんだ。……とにかく、君たち花嫁を賭けて、僕と勝負してくれる強者はいないのかな?」
ウィリアムはアカネに目配せする。シャルガネにおいて、少なくともウィリアムにはその裁量権はない。アカネは困惑しつつも、小さく頷いた。
「ええと……そうですね。心当たりはあります」
冒険者。授恵者である者も多い彼らなら、きっとトーリのお眼鏡に適うはずだ。トーリはその返事に満足し、無邪気に笑った。
「よかった! じゃあ、楽しもうか!」
七日七晩、まつりあかせや、はないくさ——。
執筆:炙りとろ左門