【帝国】叢とみる夢 エピローグ

ナキル

でっかいタケノコだったが、結局はオレ達の武勇伝が増えただけだったな! 地下に回った皆も、大勢の市民を助ける事が出来て良かったぜ。

ヴィノニス

避難所になっていた駐屯地にも、クリーパーが襲ってきて……。大きな巨人もいたけれど、なんとか倒せたわ。帝国軍の人たちとも、一緒に戦ったの。

ナキル

でも、この幽界樹の跡地。水が溜まって来てるけど、ヴィントみたいにダンジョンにはならないのか。ちょっと残念だな。

ヴィノニス

わたし、せっかく涼しい格好をしてきたのだから、魔獣とかが出てくるのは嫌よ。色々大変だったみたいだから、エスタルの人もこれからはゆっくりできるといいわね。

『地に潜みし幽界樹』が倒されると共に、草人は塵へと変わる。帝国東部鎮守都市「エスタル」は長い悪夢から覚めたのだ。
(「【帝国】叢とみる夢」リプレイと特別褒賞・負傷者一覧が公開されました!)

 エスタルの奇妙な共存の夢は、こうして終わりを告げた。住民たちが『夢の女神』と呼ぶ存在への傾倒は、草人が世界の敵(クリーパー)であった事が知られるにつれ、少しづつ薄れていくようにも見える。

「ヴィントの幽界樹跡には『海の迷宮』が出来上がったと聞いたが、これはただの穴だな」
「推測だが、エスタルの幽界樹は飢餓状態だったのが、影響しているのやもしれん」

 市内中心部に出来た大穴を、リカルダ=C=アーレンス将軍とクライス・アクバー支部長が覗いていた。確かに深い穴ではあるが、水底がうっすらと見えている。いずれは大きな池になるであろうが、ダンジョンが生じる様子は無かった。この地に留まり、復興の指揮をとるリカルダにとっては、資源を無尽蔵に産むダンジョンが無いのは嬉しくない情報かも知れない。

「これから、クライス支部長はどうする」
「その肩書きは、元……なのかもしれないが。まずはそれを知りたい。その後に、あの存在……、幽界樹について調査しよう。あれは打ち倒さねばならん存在だ」

 クライスは所属していた魔導院の本部が残存するかもわからぬ現状、まずはその状況を調べるのが第一だと考えている。その後もエスタルには留まらず、幽界樹の調査の為に動くつもりのようだ。その鋭い眼差しにどのような想いが込められているのかは、リカルダには判らない。しかし、互いにシルトラース帝国の一員として在る以上、いずれまたどこかで肩を並べる事もあるだろう。

「あるいは……」
「そうだな。あるいは、か」

 あるいは、敵として刃を交わす事になるのかもしれない、という言葉を2人とも口には出さない。シルトラース帝国を名乗る集団は、一枚岩では無くなってしまった。リカルダはヴィントにて民の安寧と国土復興を担うレイウェスト皇子に命を受けた身ではあるが、元を辿れば彼女に将軍位を授けたのは遠い西方フィルエス大森林へ攻め込んでいる集団の首魁、正当な皇帝である筈のヨゼフ・バルダスだ。クライスに至っては、ヨゼフ時代の臣下ではあれどレイウェストには会った事も無い。彼に限らず、二年に近い日々を地下で過ごしたエスタル民たちはその間に激動したロスガリアの今の姿に、まずは追いつくことに精一杯となるかもしれなかった。

「しかし、共に難敵に挑んだのは久しぶりだが、見違えたぞ。皆の成長が著しいのは、嬉しい事だな」
「まあ、年長者としては同感だけど、あなた私よりは若い、わよね?」

 満足げに頷くクーネ・ルウを、エフィリア・リリックは胡乱気に見る。エルフと言う種族故に長命なエフィミアだが、彼女の知る年代にクーネの名前は無かった。ここまでの実力者が野に隠れていた筈はない、と思うのだが。

「まあ、いいわ。私はエドゥノーグが無事ならそれでいいもの。元気でね、クーネ」
「お前も達者でな、エフィミア・リリック」

 さらりと別れを告げた2人とは裏腹に、簡単に別れられない者もいる。地下下水道へ斧を担いで殴りこんだリーミルは、戻ってきたところでアナンディーンに捕まっていた。

「……職務を放棄して、市民の救助に向かった事については、後で総合的に判断しよう」
「リーミルがいなくなっても、特に問題は無かったはずなの! たぶん」
「それは確認中だ。しかし、これからここの支部は忙しくなるな」
「そう……なんですか?」

 ピンと来ていない様子のリーミルに、アナンディーンは帝国東部を大きくとらえた説明を加える。人馬争乱の結果、クリーパーと亜人の脅威は大きく減じ、ヴィントからエスタルへの道筋は整った。エスタル自体が拠点として安全に機能し始めれば、辺境都市群やドワーフ王国、同盟への交易路が復活するのも時間の問題だ。

「バルディオン将軍が派遣した部隊の一部をリカルダ将軍の元に、配置転換するというのも、その一環であろう。リカルダ将軍の配下だけでこの広大な地域を管理するのは不可能だ」
「へぇ……。なるほど、わかりました。つまりお仕事が増えるんですね」

 解説が最初に言われたことに繋がり、リーミルは納得の表情で頷く。と、書類をめくっていたアナンディーンの手が止まった。覗き込んだリーミルの表情が笑顔のままこわばりつく。

「それでは、私はこれで失礼しますね」
「ちょっと待って欲しいの。これ、どういうことなの!?」
「うげっ!?」

 自然にフェードアウトしようとしたティカの襟首を、背の低いリーミルがひっつかむ。エルフ女子が出してはならぬ呻き声をあげてから、ティカはリーミルへ向き直った。

「なら言わせてもらうけどな? 私はもともと冒険者ギルドの職員でも何でもないだろ! アンタが押し付けたんだからアンタが責任取れ!」
「誤発注に誤申請に極めつけはこれなの! リーミルがちょっと気晴らしに行っていただけの間に、こんなに滅茶苦茶に出来るなんて信じられないの!」

 期せずして事務破壊者の才能を見せてしまったティカと、もはや後の無いリーミルが、互いに素をさらけ出して言い合いをする。青いオーラを立ち昇らせるハーフビーストからまとめてお小言を頂戴するまで、2人の醜い言い争いは止む事は無かった。

 ――なお、その後あの人こわい、と言う共通話題で仲直りしたらしい。


 執筆:紀藤トキ

assignment【帝国】叢とみる夢 特設ページ

「帝国奪還連動 叢とみる夢」は帝国東部鎮守都市エスタルの不穏な状況を解決し、帝国奪還を進める為の連動である。他の都市同様に幽界樹に滅ぼされた筈のエスタルには、夢の女神に導かれ生き残った少数の人々がいた。彼らによればいつの間にか幽界樹は消失していたというが……。

assignmentここまでの流れ

帝国東部を荒らした人馬の争乱は、メドゥの指先から彼らの『聖地』を奪還した事で人類優位に終結を迎えた。戦後処理も進む中、預言の魔女オペラが「帝国東部鎮守都市エスタル」で平和に生活する人々の夢を見る。事態の確認に訪れた軍の小部隊はクリーパーに滅ぼされたはずの都市で生き残りに接触した。
(5月9日追加)
周辺地域からの支援が次々と届きはじめ、食うも食わずであったエスタルの民は喜びの声を上げる。しかし、エスタルの住民が『草人』と呼ぶ隣人達の正体がクリーパーであったと冒険者達は知る。失われた平穏な夢を見続ける多くの住民はいまだ現実を直視できていない。夢から覚めた者は『草人狩り』となり、夢見る民達を刺激しないよう、人知れず隠れて草人を間引く戦いを行っていた。
(6月5日追加)
外部との接触を機に草人狩りの活動は活発化し、排除される草人や夢から覚めた市民が徐々に増え始めたある日、市民の多くが醒めぬ夢に落ちる。眠りに囚われなかった市民は、夢の女神が市民達へ祝福の言葉を告げたと語った。時を同じくして、エスタル中心部に『地に潜みし幽界樹』が黒き姿を露にする。草人が眠る市民を抱いて地下下水道へ向かい、幽界樹は黒いクリーパーを吐き出した。冒険者ギルド、草人狩り、帝国軍は共に事態へ対処すべく共闘する。

assignment結果

市民を攫い地下下水道を逃げる草人の多くは冒険者の追撃に倒され、『黒い繭』に取り込まれた市民も最小限に留まる。市民を保護した駐屯地へ迫るクリーパーは、辿り着くことなく排除された。安全な所での声掛けや援助で、人々も立ち直りつつある。一方、市内中央に聳え立つ『地に潜みし幽界樹』は、冒険者達の援護を受けたクーネ・ルウの一撃で黒い外殻の守りを砕かれ、畳みかける攻撃に崩れ落ちる。それと共に、残っていた草人達も塵へと還った。夢から覚めた市民達は、生じた夢の女神への疑念と共に、明日を生きていく。

person_pin関連NPC

帝国南部の守りを任されているハーフビースト(猪)の将軍であり、ヴァイセントラフ砦守将。皇帝直々に見出した武人であり、元近衛騎士でもあるため個人の戦闘力は極めて高い。一兵卒から騎士、近衛騎士、将軍と出世したため、平民出身の兵士やハーフビーストの憧れの的。能力あれば取り立てられるという、インペリアルドリームを体現している。

《本連動での動き》

東方の人馬争乱、西方の辺獄戦役と相次ぐ帝国に関連した事件に対し、南部鎮守都市ヴィントにおいて軍全体の指揮を執る。
自らは動けぬものの、急変に備えて援軍をエスタルへ向かわせていた。戦勝の報に、安堵している。

亡国となった帝国の皇族の、唯一と思われていた生き残り。皇位継承順位こそ八位と低いが、皇帝ヨゼフとその子女である第三皇女イダとの間に生まれた生粋の皇族と言われている。大陸一の美姫と謳われた母譲りの長く、美しい髪と気難しげな真紅の瞳の持ち主。エフレムとともに帝都から脱出して以降、都市同盟に身を寄せて暮らしながら帝都奪還を目指して修行の日々を送る。ヴィント奪還作戦に置いてエフレムに不審を抱き、帝国滅亡の真相を問いただした結果、彼と袂を分かつこととなった。

《本連動での動き》

東方の人馬争乱、西方の辺獄戦役と相次ぐ帝国に関連した事件に対し、南部鎮守都市ヴィントにおいてバルディオンと共に対応に当たっている。
リカルダ=C=アーレンス将軍へエスタルにおける対応を一任した後、西方での皇帝一派の不穏な動きに備え、自らそちらへ向かった。

帝国東部鎮守都市エスタルの生き残りの一人。黒づくめの外見がトレードマークの授恵者であり、今は冒険者ギルドに所属しているが元々は帝国に仕える研究者だったようだ。

《本連動での動き》

かつて帝国魔導院エスタル支部の支部長を勤めていた人物であり、『草人狩り』と呼ばれる集団の主要人物でもあるらしい。冒険者達の助力を受け、エスタル北部で孤立していた市民を『草人と接触する前に』救出する事に成功する。
勝手知ったる地の利を生かし、地下下水道を移動する草人への追撃に討って出て、市民の救助に貢献した。

帝国近衛騎士の家に生まれ、若い頃より各地の戦場で戦い、そして生き残ってきた生粋の武人。その実績と性格を買われ、皇帝直々に幼いレイウェストの剣術指南役に任じられた。
帝国崩壊時には将軍位にあったが長らく消息不明であった。実は重傷ながらも生き延びており、怪我の完治と共にレイウェストの元へ馳せ参じる。
オルセン健在が判明する前であった事もあり、レイウェストより帝国北部の鎮撫と募兵の任を受け、現在に至る。

《本連動での動き》

帝国東北部にて寡兵と拠点づくりに励んでいたが、エスタル再発見の知らせを受けて現地へ入る。当人はレイウェストらの本軍到着前の露払いと拠点準備のつもりであったが、ヴィントから動けぬレイウェストからエスタルにおける異変の対応を委ねられた。
安全を確保した旧駐屯地において帝国軍を指揮し、市民の保護と防衛を行った。事後はエスタルに留まり、復興の指揮を執る。

人命第一主義の探索者支援ギルド長。書類仕事より現場に出るのが好き。探索者をとても可愛がっている。自身はたたき上げなのだが、後輩たちに対しては時折過保護ともいえる対応を見せることも。

《本連動での動き》

支援を求められた辺境都市群より武力担当として現地入りする。エスタルの地下がヴィントと同様、エーテル異常によりダンジョン化する事を危惧していたようだが、杞憂に終わった。魔獣を退治して現地の食料に当てるなど地道に働いている。
幽界樹の出現した早朝には市内におり、魔法で黒いクリーパーを食い止めるも苦戦。幽界樹に大規模な術を行使してからリタイアした。戦後は寄り道しつつエドゥノーグに帰る模様。

帝国長い銀髪を後に纏めた紅眼の女性。シルトラース帝国遊牧民族の衣装をまとい、長大な骨剣を有する。帝国北部鎮守都市オルセンを帝国滅亡時の幽界樹の出現とその後の混乱から救い、絶大な感謝と敬意を向けられている。また、人知れず帝国都市ダルトートの幽界樹へ単身で挑み、瀕死の状態に追い込んだが最後の止めを欠き、後の暴走を招くなどうっかりした面もある。

《本連動での動き》

オルセンよりの支援物資と共にエスタルへ到着し、その後も滞在していた。『地に潜みし幽界樹』出現に当たり、その強固な装甲の破壊に成功する。共に戦った冒険者の成長に深く感動していた。

リブラネスタの冒険者ギルド本部に配属されたばかりの新人受付嬢。いわゆるドジっ娘であり、普通ではありえないようなミスで周囲を驚かせることも。

《本連動での動き》

周辺諸国の様々な支援物資と共に、人員の少ないエスタル冒険者ギルドへの応援として送られた。ドワーフ王国からの支援の中に酒があったために応じたのだが、現地は復興途上とあって飲んでばかりはいられぬ日々を送る。ストレス発散の為に戦場へ向かったようだが、その代償は大きかった。

リーンエス王国北部の森のエルフの小集落の族長の孫娘で、帝国難民キャンプを巡る事件の結果、閉鎖的な村の外へ興味を惹かれて飛び出してきた。エーテル浄化者とは異なる能力を持つらしい。今回は好奇心の赴くまま、帝国軍にくっついてエスタルまでやってきてしまったようだ。

《本連動での動き》

駐屯地におり、帝国軍と共に避難民の世話をしている。突然冒険者への説明役が回ってきたが、持ち前の人当たりの良さで何とか乗り切った。と思っていたのだが、事務処理が破滅的に苦手だという欠点を暴露してしまう。

menu_book関連用語・情報

帝国東部鎮守都市「エスタル」(6月27日更新)

帝都の東側の防衛を担っていた都市。対面している勢力はケンタウロス等の亜人や荒野を隔てた辺境都市群であり、南北の鎮守都市より配備された兵力は少なかった。1220年夏の帝国滅亡に際しては他都市同様に幽界樹とクリーパー群が出現したことを生き延びた住人らが報告している。
人馬争乱の後、この地に到達した帝国軍の偵察隊が住人と接触するまでは、ヴィント同様に滅んだものと判断されていたが、地下下水網に逃れた一部の住民は独力で一年以上持ち堪えていた。昨年の秋頃に「夢のお告げ」で安全を知らされたことにより地上へ向かい、「草人」と感動の再会を果たしたらしい。現在、南門の周囲には草人2500名、人間500名程が入り混じって生活している。
エスタルが被った被害は間違いなく現実であり、城壁は何か所も破損し、市街地の多くもいまだ居住に適さない状況である。
(5月9日追加)
冒険者により都市の中心部や北部などが調査される。中心部は崩壊しており、強大な存在感を発揮する謎の黒い構造物が発見されている。また、北部においては生存者が新たに発見されるも、いまだ市内は安全では無く南部との合流は果たせていない。
(6月5日追加)
市の中心部に巨大なタケノコ状のクリーパー『地に潜みし幽界樹』が出現する。地上に出ている高さは数メートルだが、本体は地下に潜っているようだ。その出現と共に、市内に多くの黒いクリーパーも出現した。
(6月27日追加)
『地に潜みし幽界樹』の討滅後にできた市内中央の大穴は、迷宮化する事は無くそのまま池になるようだ。度重なる戦闘で市内は瓦礫の山と化し、助かった市民もしばらくの間は駐屯地でのテント住まいを余儀なくされるだろう。

黒いクリーパー(6月5日更新)

エスタル市内に出現した、黒い外皮を持つクリーパー。クーネ・ルウによれば幽界樹の黒い霧の変質したものだという。外皮は魔法を受ければ魔法に強く、物理を受ければ物理に強くなる特性を持ち、倒すには瞬間的な高火力で有無を言わさず吹き飛ばすか、連携を取って攻める必要があるだろう。
(6月27日追加)
『地に潜みし幽界樹』が滅ぶと共に、黒い装甲は全て塵と消えた。分身である『幽界樹の実』が滅ぶと同時に、寄生されていたクリーパーもほとんどが死んだようだ。

エスタル駐屯地跡(6月5日更新)

帝国の東部方面軍(定数10000だが実数7500程)が駐屯していた場所。エスタル市街を囲む城壁と掘の外、都市から見て東側にある平地と低層の兵営などからなる施設。ヴィントの駐屯地は蟻亜人の住み着くダンジョンと化していたが、エスタルの駐屯地はクリーパーや魔獣が住み着いている程度である。
(6月5日追加)
リカルダ将軍率いる帝国軍が冒険者の協力を得て安全を回復した。現在は市民らの避難先として開放され、帝国軍も防衛に当たっている。
(6月27日追加)
避難してきた市民が生活している。

 

エスタル地下水路(6月5日更新)

下水路の幅は幅3m位が標準、それより太い水路も細い水路もあり、標準以上の太さの通路には左右どちらか、あるいは両方に歩道的な物がある。高さは概ね3m程で、細い水路は直径1m程の管状の場合もある。地上への出入りが可能な場所は水路の出口自体が地表に露出している場所が市外に数か所、階段などが設置され下りられる入り口(兼生ゴミなどを捨てる場所)は市内に多数存在している。
(6月5日追加)
眠る市民を抱えた草人が多数、幽界樹へ向かって移動を始めているようだ。
(6月27日追加)
中央部を中心に崩落した場所も多いが、残っている水路はまだ機能しているらしい。市の中央部に巨大な貯水池ができあがった。

エスタル冒険者ギルド支部(6月5日更新)

エスタル市民が生き延びる事が出来たのは、冒険者ギルドのメンバーが街に残ったことも大きな理由だ。帝国軍人は市民が外部に逃げる時間を稼ぐために死地に留まり全滅したが、冒険者ギルドは所属する授恵者と共に、逃げ切れなかった市民を伴い地下(下水網)へ潜った。
ギルド支部は現在も残り、市民の互助の中心となっている。
(5月9日追加)
現在のエスタル支部は市民からの信用を鑑みて、草人がクリーパーであることに言及できていない。が、構成員の多くは草人が怪しい存在であると認識している。
(6月5日追加)
一部の選抜したメンバーが幽界樹へ挑む面々に協力している。

草人(6月27日更新)

エスタルの奇妙な住人の呼称。エスタルの地上で都市滅亡の混乱の中を生き延びていたと思われている。特徴として会話は一切できず、動きがぎこちない。簡単な身振り手振りで意図を伝える事は出来るようだ。力は強いのだが、人々に危害を加える事は無い。昼に活動して夜に寝る規則正しい行動を取る。食事も普通の人並みに食べ、やや水を多めに飲む。
エスタルの住人たちは、少し不器用な草人達を、再会できた街の住人として大事に扱っている。
(5月9日追加)
その実態はクリーパーである。なぜ人間の姿を模しているのか、何故おとなしくしているかは不明。多くのエスタルの住民は、異常なほどに彼らを家族と信じ込んでおり、証拠を見せられたとしても納得しないようだ。
(6月5日追加)
眠りに落ちた市民を抱えて地下下水道へ向かい、幽界樹へ戻ろうとしているようだ。
(6月27日追加)
本体であった『地に潜みし幽界樹』の討滅に伴い、分身体である草人はその全てが滅んだ。

草人狩り(6月27日更新)

草人を殺す者たちのエスタル市民からの呼称、および彼ら自身の自称。夜に活動が緩慢になる草人は、夜中に襲撃されて殺害される事が多い。「夢は終わり」や「化け物は死ね」などの文章が残されている事がある。
実態は、クライス・アクバーら『草人の正体を知ってしまった人々』が、市民の暴動や草人の予期せぬ反応を警戒しつつ草人に対抗していた自然発生的な集団らしい。
草人狩りの正体は市民には分かっていないが、下水道の奥に住まう狂人か、昼間は普通の住人として過ごしている殺人鬼のどちらかと思われ恐れられている。下水道へ逃げ込んだ草人から市民を取り返すべく、追撃を行っている。
(6月27日追加)
ようやくその役割を終え、日々の生活に戻っていくようだ。

夢の女神(6月27日更新)

エスタル市民たちに信奉されるようになった神。下水に潜んで生活していた際、市民の多くが夢のお告げによりクリーパーの襲撃を知ったり残置された資材や食料の在処を知るなど、様々な形で救われた経験がある。1221年秋に住民たちへ地上の安全を伝えた後、預言の頻度は激減したようだ。オペラの見る夢の神とこの「夢の女神」が同じものであるかは分からない。
(6月5日追加)
エスタル市民の夢の中に再び現れ、夢から覚める事を選んだ市民を祝福すると共に、夢を見続けている市民についても安寧の中に在れと寿いだ。
(6月27日追加)
草人の真相が知れ渡った事で以前ほど盲信はされなくなったが、それでも初期に救われた事への感謝の念を忘れぬ市民もいるようだ。

『地に潜みし幽界樹』(6月27日更新)

1220年時点でエスタルには他の都市と同様の幽界樹が出現し、市内は黒い霧に覆われた。授恵者の目には幽界樹が聳える姿も目撃されており、多数のクリーパーが市街を蹂躙している。しかし、1221年秋に「夢の女神」のお告げに導かれた市民が下水から地上へ出た際には、聳え立っていた筈の幽界樹は消えていたらしい。市の中心部は何があるか分からない危険地帯でもあり、跡地の確認は進んでいない。
(5月9日追加)
クーネ・ルウによれば、エスタルの幽界樹は滅んでいないという。また、市の中心部にて冒険者が調査した謎の黒い構造物と幽界樹の関係性は判明していない。
(6月5日追加)
エスタル中心部に黒い円錐状の姿をあらわにした。枝葉は無く異常に強固な黒い外皮に守られており、地下に這わせた多数の根を用いて攻撃してくる。
(6月27日追加
クーネ・ルウと冒険者達による攻撃で討滅された。

帝国魔導院(6月27日更新)

帝国の魔法関係の研究、実用研究組織。ある程度以上の規模の都市には必ず存在しており、エスタル市街の中心部にも支部があった。
クライス・アクバーによればこの支部が存在した都市では報告されている限り、幽界樹の分樹が出現しているらしい。エフレムが呼び出した帝都以外の都市の幽界樹出現の原因となったのが、実用段階に入ろうとしていた『龍脈と呼ばれる大陸地下のエーテルの流れを利用した通信』ではないかと彼は推測している。
(6月27日追加)
地に潜みし幽界樹の討滅により跡地は完全に崩落し、瓦礫や残骸も池の底に沈んだ。

アーカイブ生成日時 2026年08月05日 14時56分25秒 ・ world0