【学転】パンクリアース学園改革1222

メアリー・リーンエス
編入試験の問題用紙を盗み出そうとした生徒がいたそうですわね。予想はしておりましたけれど……。
フォルトゥナ・アルヴァ・クラティアス
今回も、冒険者の皆様の力を大いにお借りすることになりましたね。試験問題が流出せず、グレイオンス様にもお怪我がなかったことは幸いでした。
メアリー・リーンエス
ええ。それに、生徒や冒険者ギルドに協力いただいたお陰で、新年度の学園運営の参考になる意見や提案が大量に集まっておりますわ。
フォルトゥナ・アルヴァ・クラティアス
編入試験を終えれば、新年度はもう目前ですね。早速、意見を取り纏めて教職員会議の議題にいたしましょう。
1222年度パンクリアース学園編入試験の実施が決定しました!
(3月19日より、編入試験特設ページ公開予定!)
assignment【学転】パンクリアース学園改革1222 特設ページ
本連動は、リーンエス王国首都「グランスパーダ」内に存在する巨大教育施設「パンクリアース学園」において、学園長フォルトゥナ・アルヴァ・クラティアスとリーンエス王国王家の主導により行われる「改革」、およびそれに関連して起きる一連の事件を指す。
貴族の推薦を必要としない『冒険者』が受験資格を得た1222年度編入試験の円滑な実施、および平民や異種族に対する貴族生徒の意識改革は、パンクリアース学園、ひいてはリーンエス王国の将来を左右する課題である。
assignmentここまでの流れ
「貴族のための学園」から「開かれた学園」へ。
昨年春から秋まで続いたパンクリアース学園の動乱(【学乱】連動)は、革新派の勝利に終わった。穏健派の貴族派教職員も新学園長と王党派に表向き歩調を合わせ、学園は改革の時を迎えている。
貴族による推薦のない冒険者の受験が認められ、3月に実施予定の1222年度編入試験。王家と学園長は、その先に冒険者以外の平民の受け入れという未来も見据えている。反対する勢力の妨害を制し、3月の編入試験は必ず実施しなければならない。また、学園における「ヒューマンの貴族」と平民、異種族の関係性についても変化させる必要がある。
assignment結果
貴族生徒による編入試験問題の盗難事件は冒険者たちの手で無事に解決され、1222年度編入試験の準備は恙なく完了した。同時期に学園では妖精やクリーパー、神具、エルフ礼賛など様々な要因で騒動が起きたが、いずれも冒険者の助力で解決または緩和されている。
また、新年度に向けての課題である異種族や平民と貴族生徒の関係性については、交流会や入学希望者を対象とした受験対策勉強会、意見交換会などが催された。
学園に寄せられた意見や提案は学園長や教職員により検討され、4月から始まる新年度の学園運営に活かされる。
person_pin関連NPC
王家から任命を受けたパンクリアース学園の新学園長であり、『白銀』の異名を持つクラティアス侯爵家の実質的最高権力者である女傑。『白銀』は王国王党派貴族の筆頭である『白薔薇』の分家筋に相当し、男性社会である王国貴族社交界において存在感を示す数少ない女性貴族でもある。
《本連動での動き》
学園内における最高指導者として、自らの理念である「人は生まれに依って生きるに非ず」を実践するために教職員を纏め上げ、庶民、貴族を問わず生徒の思想と学問の自由を守ろうと尽力する。編入試験の準備や妨害工作への対処、貴賓や入学希望者への対応など、最近は特に忙しいようだ。
ウィリアム・リーンエス王子の妹にあたるリーンエス王国第一王女。長い金髪と大きな青い目のお人形のような少女だが、宮廷のドロドロ人間関係の中で生きているだけあって気が強い。第一王女かつ唯一の王女、しかも遅くに生まれた末っ子ということで国王や王太子、ウィリアム王子の寵愛を一身に受ける影の女王。隠れドゥジン信徒。
《本連動での動き》
学園の改革を進めるフォルトゥナ学園長を助けるため、王妃ルイーズの意向により王家の代表として学園を訪れた。ドゥジン活動の際は平民に混じっているためか、異種族や平民への差別意識は薄い。
フィルエス大森林のエルフの最古老の一人であり、まとめ役。部族間のもめごとなどが起きた際に調停にあたったり、他国や他種族に対してはフィルエス大森林を代表した立場で外交を行うこともある。
《本連動での動き》
フォルトゥナ学園長の留学生招致策の一環として招待を受け、学園の見学に訪れた。若者を学園で学ばせることは保守的なフィルエス大森林のエルフ社会に変化をもたらすと期待しているが、学園内に森がないことを気にしている。
刀の製法を再発見し、その功績を持って若くして匠王の座に就いたドワーフ。性格のチャラさは生まれつきだが、鍛冶への情熱は深い。
《本連動での動き》
フォルトゥナ学園長の留学生招致策の一環として招待を受け、学園の見学に訪れた。難しいことはよくわからないが、頭のいい子供は勉強すれば良いと思っている。学園の食堂で蒸留酒を注文したら、厨房のおばちゃんに叱られた。
蒼狼のハーフビースト。王国に生まれ、貧しすぎる暮らしから幼少期より密猟に手を染めた後、傭兵団に拾われた過去を持つ。年齢故に引退を考えていたところを冒険者ギルドに引き抜かれ、冒険者ギルドにおける新人《授恵者》の教育担当兼、軍事関係のご意見番を務める。
《本連動での動き》
冒険者と学園生の二足の草鞋を履く者が増えることから、フォルトゥナ学園長の招待を受け、学園の見学に訪れた。身分と種族の違いによる差別問題には、個人的にも思うところがあるらしい。
menu_book関連用語・情報
パンクリアース学園と「改革」
王国の貴族や騎士の子息子女が主として学ぶ王立の名門校であり、彼らとの縁故を求めて国内外からの入学者も後を絶たない。平民や他国の者が入学するためには卒業生や寄付を行っている貴族・豪商らの「推薦状」を要することからも、選ばれし者のための学園とも呼ばれる。
1222年4月の入学希望者からは、王家の意向によりこの入学条件に大きな緩和がなされ、学園内外で混乱が生まれている。これまで聴講生として出入りが許されていた冒険者が、「推薦状」を得ずとも自由に編入試験を受験できることとなったのだ。王家と学園長のフォルトゥナは、いずれ冒険者登録のない国内外の庶民にも正規の学園生としての門戸を開くべく改革を進めている。
※参考:
パンクリアース学園について(ワールドガイド)
パンクリアース学園施設案内(ワールドガイド)
冒険者が学園生になるには?
公認設定を得られているPCの場合、本連動において冒険者でも学園生、あるいは元学園生として扱われます。
詳しくは「ワールドガイド:リーンエス王国」の「※パンクリアース学園(2020/09/21更新)」をご確認ください。
なお、公認設定で学園生や元学園生となっていないPCは本連動終了後の3月に実施予定の「1222年度編入試験」に合格した後、4月より正規の学園生として入学が可能となります。
1222年度編入試験
本連動終了後の3月に実施予定の、新入学希望者向けの編入試験です。
合格すると4月から入学が認められます。
ただし、本連動においては編入試験の妨害が予想されており、関連シナリオの成功度によっては中止されてしまう可能性もあります。
聴講生
冒険者ギルドに所属する冒険者は、正規の学園生でなくとも、それが認められているものに限り各種授業や催し物などに参加することが可能です。
学園内に立ち入る冒険者の立場はシナリオに応じて「依頼をうけた冒険者」または「聴講生」となるため、その表明は原則不要です。
1221年度パンクリアース学園生徒会
1221年秋に実施された生徒会総選挙の結果として誕生した生徒会役員5名による組織。パンクリアース学園における選挙は長らく形骸化していましたが、現生徒会役員は「生徒の無記名投票」により選出されたことで注目を集めています。
今代の生徒会に求められている「自治」は「学園への提案、提起」であり、最終的な決定権はあくまで学園にあります。生徒会役員は生徒からの陳情などの窓口となるほか、学園の規定、執行予算などを他の生徒へ周知する業務を主に行っています。
また、生徒会役員はそれぞれ選挙公約を掲げて当選しており、学園はそれらの公約を実現するために様々な事を承認・試行し始めています。
※参考:
パンクリアース学園生徒会について(ワールドガイド)
1221年度パンクリアース学園生徒会選挙結果
日に日に暖かさの増す3月上旬。パンクリアース学園の正門前では、桃色髪のドワーフ娘――『匠王』シグルランが、パンクリアース学園長フォルトゥナ・アルヴァ・クラティアスの華奢な身体をがっしりとハグしながら別れを惜しんでいた。
「お褒めにあずかり光栄ですわ、シグルラン様。本学園の生徒たちも、皆様より多くの刺激をいただいたはずでございます」
シグルラン流 のコミュニケーションにもすっかり慣れた様子で微笑むフォルトゥナ。左右に視線を移せば、そこには同じく学園を去ろうとするグレイオンスとアナンディーン の姿もある。
「世話になった。ここへ招かれたばかりの時は、フィルエス大森林との環境の違いばかりが気になっていたが……生徒や冒険者から、学園の興味深い話や私にはなかった発想も聞くことができた。まずは森のエルフの中でも基礎学力と意欲のある若者から何人か、編入試験を受けさせたいと思う」
学園の良い面も、そうとは言えない面も、ある程度は見聞きして。『灰火の守部』グレイオンスは、それでも大森林の若者をこの学園で学ばせることに価値を見出していた。
「有難いお言葉です、グレイオンス様。近いうちに、本学園の者を大森林へ向かわせましょう。留学生枠での受験から入学、その後のことまで、具体的なお話をさせていただきたく存じます」
グレイオンスに礼を返し、「ウチの国も~~!」と騒ぐシグルランにも職員の派遣を約束するフォルトゥナ。灰色と桃色の二人が馬車の中に消え、車輪の回る音とともに学園から去っていくのを、アナンディーンと並んで見送った。
「――アナンディーン様。この度は本学園の未来に関わる貴重な意見を取り纏めてくださり、感謝いたしております。学園生、聴講生、貴族、平民、ヒューマン、異種族……様々な立場から寄せられた冒険者の皆様の声は、私共が学園の現状と今後を考えるにあたり参考になることばかりでしょう」
冒険者や平民が入学した後のパンクリアース学園で、学生の誰もが自分らしく過ごすにはどうすれば良いか。アナンディーンの問いを受けた冒険者たちの反応は、実に様々だった。公平を目指すための具体的な提案だけでなく、改革の影響を受ける貴族生徒側に配慮した発言も多く見られた。また、王家と学園長による改革の有り様に懸念を抱く声も挙がっていたという。
「いえ。学園が冒険者であることを条件に受け入れるのですから、私は冒険者ギルド代表として当然のことをしたまでです。……冒険者が学園生活を送る上で、不当な扱いを受けることは望ましくありません。改革の第一歩として我々の組織を利用されるのであれば、彼らの意見や提案についてもどうか真摯に受け止めていただきたい」
「承知いたしました。ご助言を肝に銘じ、努力させていただきます」
落ち着いた口調を保ちつつも釘を刺したアナンディーンの瞳を真っ直ぐに見つめ返し、フォルトゥナは口元にだけ微笑みを浮かべて応じた。
アナンディーンはそんな彼女に深く頭を下げると、最後の一台となった馬車に大柄な身体を押し込み、揺れに身を任せる。
(――微力、でしかないが)
それでも、何かが変わると信じたい。
窓の外へと向いたアナンディーンの金の瞳には、街並の向こうに聳える美しき王城が映っていた。
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「反対派の妨害はございましたけれど、冒険者の皆様のお陰で編入試験の準備は完璧ですわね! まあ、わたくしが手を貸した以上、当然の結果かもしれませんけれど!」
報告書の束と教職員会議で配られた編入試験関連の資料を見比べながら、学園長室で小さな胸を張るメアリー・リーンエス。彼女が具体的に何をしたのかは判然としないが、「正真正銘の王族が改革の推進を目的として学園に滞在している」という状況は、少なからず改革反対派にプレッシャーを与えているのかもしれない。
「1222年4月入学希望者を対象とした編入試験は、予定通り一週間後から開始いたします。ですが、それはあくまで改革の始まりに過ぎません。合格者の入寮、入学、授業の開始――問題や課題は次々とあがってくることでしょう」
厳しい表情のまま先を見据えるフォルトゥナの言葉に、メアリーは手元の資料を置き、静かに立ち上がった。
「その通りですわね、学園長。交流会や勉強会、意見交換会……今回催されたそれらの会は、もちろん無駄ではありません。少しずつ、ごくわずかずつであっても、我々が追い求める理想に近づいているはずですわ。ですが、学園がこれから直面する問題はあまりに大きく、複雑ですわね」
1222年度編入試験は、従来の入学試験とは別枠で実施される。
来月になれば、貴族の後ろ盾を持たない合格者 が正規の学園生として入学式を迎えるのだ。
今はまだ表面化していないような激しい軋轢も、いずれは生じるかもしれない。
「それでもわたくしは、4月が楽しみで仕方ありませんことよ。学園長」
執務机の上の紙束に――冒険者たちから寄せられた多種多様な意見に目を落とし、フォルトゥナは穏やかに頷いた。
「ええ――私もです。メアリー殿下」
執筆:桃谷かな