【魂禍】辺獄戦役〜火生の神と人造授恵者〜

だわ
ロモズ歩兵団員までホムンクルス化するとは……帝国民だろうとお構いなしか。帝国過激派と呼ばれるだけあるな。
フロマーシュ・ダイヤドロップ
彼らに弄ばれて良い命なんて、この世界のどこにもないはずです。絶対に……絶対に、彼らを止めなければ……!
だわ
だが、一年は眠りから覚めないはずの帝国皇帝が辺獄で目撃されたらしい。事態はますます深刻化していると言って良さそうだ。
フロマーシュ・ダイヤドロップ
はい。ボルガニスク様やシグモルの皆様も急ぎ対策を練られているようですね……。冒険者ギルドにも依頼が出されるそうですから、私たちもしっかり確認しておきましょう。
シグモル火山帯の辺獄で、帝国皇帝ヨゼフ・バルダスに動きがあるようです――
(2月15日より 【魂禍】連動シナリオリリース開始!)
assignment【魂禍】辺獄戦役〜火生の神と人造授恵者〜 特設ページ
シグモル火山の守り神、ボルガニスクの身に何かが起きたため、彼女が千年間封じ続けてきたクリーパーの封印が解かれてしまう。また、これと同時にシルトラース帝国の関係者の活動が報告され始める。
これらの事件に端を発する“辺獄戦役”は、やがてロスガリア全土の未来さえ揺るがしかねない大きな戦に発展してゆく……。
assignmentここまでの流れ
火生の神が力を失った事で、千年前のクリーパーが目覚める。
シルトラース帝国に所縁ある者の不穏な活動が報告され始める。
一見バラバラに見える数々の事件に対して、冒険者ギルドは多くの人員を割いて対処を試みる。
これらの裏側に存在するひとつの“悪”には気付かぬまま……。
(2022/1/16追記)
「火生の神ボルガニスクの力は、帝国皇帝ヨゼフ・バルダスにより奪われた」
「帝国過激派は辺獄の工房で人造授恵者『ホムンクルス』を量産している」
冒険者たちによる辺獄の調査、保護された少女ジャンヌ・アンら『ホムンクルス』達の証言、一連の事件に関連して姿を現した帝国過激派の言動により明らかとなった事実は、シグモルの民と冒険者ギルドを驚嘆させた。
皇帝は現在、長い眠りについているという。しかし、件の工房「フラスコ」は魔獣とクリーパーの争いにより危険地帯と化し、ホムンクルス達は生命の危機に瀕している。非人道的な行為により生み出されたホムンクルス達を救うため、シグモルの民と冒険者ギルドは再び冒険者達に依頼を出す。
(2022/2/14追記)
辺獄に潜り、ホムンクルスの保護を進めた冒険者ギルドと神徒達。それは「魂喰らう黒泥晶」の分け身たるクリーパー、魔獣、改造ホムンクルス、帝国過激派、メドゥの指先、そして保護対象であるホムンクルス達とすら対峙する泥沼の戦いだった。
その上、魔獣の魂を大量に取り込んだ「魂喰らう黒泥晶」は力を増していると考えられ、シグモルの民は長期戦を意識し始めていた。
だが、その時。辺獄に潜っていた神徒の一団が、眠っていたはずの帝国皇帝ヨゼフ・バルダスによって壊滅させられてしまう。辺獄の深部へと向かい、「魂喰らう黒泥晶」の力をも奪おうとしている皇帝の真の目的が分からぬ以上、足止めは急務だ。
一方、ボルガニスクはシグモル火山全体を『鎮魂効果をもつ巨大な神具』へと変える儀式を行い、「魂喰らう黒泥晶」の弱体化を図る。
person_pin関連NPC
シグモル火山を守護する地上最後の神。
アイスクリームが好物で脳筋。
《本連動での動き》
帝国皇帝ヨゼフ・バルダスとの戦いに敗北し、力を奪われた。
ボルガニスクの力が弱まった事で、彼女が辺獄に封じたクリーパーが動き出す事になった。
今回は彼女からの依頼という事で、クリーパーを討伐するための長期的な作戦が展開される。
なお、「人間に負けた」とは恥ずかしくて言えず、今まで隠していたようだ。
ハーフリングの特徴をもつホムンクルスであり、どこか人形じみた印象を与える少女。右の眼球を透き通った緑色の「賢者の石」に置き換えられている。
《本連動での動き》
辺獄にあるアルルカンの工房「フラスコ」から脱走し、冒険者に保護された。
彼女の証言は、辺獄における一連の事件に帝国皇帝と帝国過激派が関与していること、保護すべき人造授恵者『ホムンクルス』が多数存在していることを決定づけた。
かつての帝国で「実力派」とも呼ばれていた「帝国過激派」の筆頭に立つ人物。長年、宮廷道化師を務めていた。
道化服を着たエルフの男で、本名は不明。かつて「テオフラストス・ホーエンハイム」を名乗っていたが、現在は「アルルカン」と名乗っているようだ。
《本連動での動き》
辺獄の工房「フラスコ」で人造授恵者『ホムンクルス』を量産し、神具で洗脳している。
シルトラース帝国現皇帝。帝国崩壊に際し死亡したとみられていたが、帝国過激派およびジャンヌの証言により生存が明らかとなった。
《本連動での動き》
ボルガニスクとの戦いに勝利し、神の力を奪った。人の身に余る力を得た代償として一年は目覚めぬほどの深い眠りについたと言われていたが、辺獄に姿を現し、超大型クリーパー「魂喰らう黒泥晶」の力をも得ようとしている。
シグモル火山帯において最も古く、最も厳格な宗教一派である【ボルガニスク神殿】の長で、火山帯全体の意見調整を担う神議長官。
《本連動での動き》
ボルガニスクの求めに応じ、辺獄における一連の事件解決のために冒険者ギルドと協調する。
ドワーフ王国出身の受付嬢。ドワーフ王国と辺境都市群の境目辺りにある冒険者ギルド支部に配属されている。
《本連動での動き》
シグモル火山帯の冒険者ギルドが多忙のため、臨時で応援に駆け付けた。
menu_book関連用語・情報
辺獄
今回の連動の主な舞台のひとつ。
シグモル火山の地下に広がる特定の広大な空間を指す。基本的には鉄の扉で閉ざされ、何者も立ち入る事を許されない。
遠い昔に起きた地殻変動によって、もともと地上だった場所が地底深くに沈んでしまった際に出来た。
これに巻き込まれた動植物たちの一部が魔獣化して地底の環境に適応し、独自の進化を遂げた結果、地上とは一線を画する過酷で原始的な空間となった。
のちにこの空間を発見したシグモルの民によって名付けられている。
超大型クリーパー「魂喰らう黒泥晶(旧名:とっとと死ね太郎)」(2022/1/16更新)
三世紀(約千年前)の頃にシグモル火山に出現した極めて異質なクリーパー。
歴史の上ではボルガニスクに倒されたと語られているが(ワールドガイドを参照)実際には彼女ですら倒し切れない程の絶大な力を持つクリーパーだったため、辺獄に封印されていた。
ボルガニスクによると、魂を鹵獲する、入手した魂の持ち主の姿や能力を模す、などの特徴的な性質を持ち、魂を喰らうほど力を増していくらしい。
現在は辺獄の魔獣を襲い、その魂を集めて力を高めている最中。
その性質からすると、放置すれば誰にも手が出せない怪物に成長すると見られている。
自らの身体の一部を分離させ、蓄えた魂をそこに宿すことで、魂が宿っていた元々の肉体・能力を模した「分け身」を作り出す事もできる。
帝国過激派(2022/1/16更新)
シグモル火山の異変と同時期に活動が活発化している集団。筆頭であるアルルカンの工房「フラスコ」が辺獄内で発見されている。
母体は帝国崩壊前から存在しており、当初は『実力派』と呼ばれていたが、帝国滅亡の直前にその思想の危険性から過激派と呼ばれるようになっていた派閥。
帝国によるロスガリアの支配を目的とし、その為には一切の手段を選ばないため恐れられていた。
そのトップは長年宮廷道化師を務め続けていたエルフの男だという噂があったが……。
ホムンクルス(2022/1/16追加)
帝国過激派アルルカンの工房「フラスコ」で製造されている人造授恵者。
人間の魂に強い恐怖や絶望を与えた上で殺害する事で魂のリミッターを外させ、再び肉体に魂を定着させる事で製造できる。この際、肉体側の頭部に『賢者の石』を埋め込む必要がある。
アルルカンら帝国過激派はこの条件を満たすため、人々を攫ってはその全員に非人道的な行いをした上で殺害し、ホムンクルスとして蘇らせている。
ホムンクルスはアルルカンの持つ神具で洗脳されており、アルルカンの命令に従う。洗脳は該当の神具を破壊するか、本人が「希望」を感じる事で解除できるとされている。
洗脳により発語や感情を失っている者が多いが、神具の効果には個人差があり、会話が可能な者や未洗脳の者もいるようだ。
賢者の石(2022/1/16追加)
超大型クリーパー「魂喰らう黒泥晶」が捕食した魂が圧縮され結晶化したもので、辺獄で採掘できる。元々は無色透明だが、ホムンクルス製造の際に肉体に埋め込み、魂を定着させると色や形を変える。
フラスコ(2022/1/16追加)
辺獄にあるアルルカンの工房。アリの巣状に広がる横穴を利用したものであり、工房ではあるが穴倉に家具や器具を設置しただけのもの。魔獣除けの魔法などが施されており、紋具によって温度も不自由のないところで保たれているようだ。内部は非常に広く、複数の部屋ごとに小分けにされている。
多数のホムンクルスがここに収容されているとみられ、番人として置かれているホムンクルスもいるらしい。
現在は魔獣やクリーパーの侵入が始まり、危険な状態にある。
紋具が放つ仄かな灯りの下で、ふたつの影が揺れていた。
剥き出しの岩と土が凹凸をつくる穴倉の床。そこはもう、仲間たち だったもので埋め尽くされている。
「もう一度問う。そなた、アルルカンを見かけてはおらぬか」
床に尻をついたまま後ずさる大剣持ちの男へ、その偉丈夫は表情ひとつ変えずに言葉を投げ落とす。
十人もの神徒を屠った鉾を手に。竜の頭骨を身に纏って。
「知らん! 例え知っていようと、貴様に教える謂れはない……! 貴様の配下がこの辺獄で何を為したか……知らぬ訳ではないだろう――帝国皇帝ヨゼフ・バルダスよ!」
大剣持ちが跳ね起きる。
怒号を響かせ剣を振り上げ、一足飛びに偉丈夫に迫る。
「――成程。知らぬか」
大剣持ちの首が鞠のように飛んだ。
糸が切れた操り人形 じみて倒れる体に一瞥すらくれず、偉丈夫は外套 を翻す。
「まあ良い……。あの道化のことだ、直に姿を見せるだろう」
床に折り重なった神徒と保護対象 たちの亡骸を事も無げに踏み越えて、シルトラース帝国第25代皇帝ヨゼフ・バルダスはゆったりとした足取りで歩き始めた。徐に片手へと視線を落とし、確かめるように拳をつくる。
「――やはり、授恵者は未だ刈るべき時ではない。例のクリーパー本体の力を得るが先だ」
●
「あのクソガキが、もう目を覚ましただと!?」
殴りつけられたテーブルの上で器が跳ね、火生の神ボルガニスクの前にアイスクリームの塊が転がった。向かいに座すオルグレイもまた、落ち着きのない様子で髭を擦り続けている。
「それは確かなのか」
ギロリ、と睨みつけるような女神の視線を受けて、床に膝をついた姿勢の神徒のひとりが重い口を開いた。
「確かな情報です。ホムンクルスの保護を目的として辺獄に潜った神徒の一団が、帝国皇帝ヨゼフ・バルダスを名乗る男と遭遇。瞬く間に隊は壊滅し、その場にいたホムンクルスも皆殺しにされております。奇跡的にまだ息のあった者が一名、後発隊に発見され命拾いしたとのこと……」
じわりと広がる赤い 池をじっと見つめながら、まるで不貞腐れたかのような表情で腕を組みなおすボルガニスク。
其の男は、竜骨 の具足と鉾を身に着けていたという。
「しかしボルガニスク様の見立てでは、皇帝ヨゼフなる者が神の力を其の身に受け容れるには年単位の時を要すると」
「そのはずだがな、オルグレイ。仮に目覚めてしまったのであれば、クソガキが次に何を為そうとするかは容易に想像できる」
神の力を収奪し、更なる力を得んとするならば。
狙うは、辺獄に巣食う「魂喰らう黒泥晶」と見て間違いない。
「ボルガニスク様のお力を以てしても討伐し切れぬ彼の者 が、未だ人の身に過ぎぬヨゼフに屠られる事などございましょうか。彼奴は、辺獄の魔獣の魂を食い荒らし、其の力を増している筈」
オルグレイの言に、しばし黙考するボルガニスク。
冒険者の助力も得て、辺獄に囚われていたホムンクルスたちの保護は順調に進んでいた。魔獣や「魂喰らう黒泥晶」の分け身たるクリーパー、異形と化した改造ホムンクルス、アルルカンを始めとする帝国過激派、メドゥの指先――数多の敵が立ち塞がり、保護対象であるホムンクルスたちすらも激しく抵抗する泥沼の状況の中で、何十人も助け出すことができたのは予想を超える上々の結果だ。
だが、辺獄の奥深くに居るはずの「魂喰らう黒泥晶」は、その間にも無数の魔獣たちの魂を喰い、力としてその身に蓄えているはずだった。彼の者の討伐に関しては、一朝一夕での解決など早々に諦め、長期的に戦力を投入しての戦いを視野に入れ始めていたところなのだ。
そんな中での皇帝ヨゼフの目覚めは、正に最悪の事態と言えた。
「わからん。だがあのガキ の持つ征竜の武具は、神のみならずクリーパーと対するにも高い効果を発揮する。――仮にも私を破った男だ。有り得ん話ではないぞ」
最後はモゴモゴと、未だ悔しげな色を隠せぬ小声で付け加えるボルガニスク。オルグレイは紅潮する彼女の頬を見つめつつも、眉間に深い皺を寄せて唸るような声を絞り出す。
「ならば、ヨゼフか黒泥晶。両者が相まみえるより早く全戦力を投入し、いずれかを滅するほかありますまい。ヨゼフが神を超える力を得、その先に何を為さんとしていようとも。仮にヨゼフが破れ、その魂がボルガニスク様のお力ごと黒泥晶に呑まれようとも。止めねばならぬ未来である事は変わりませぬ」
「……いや。それではどちらにも勝てん。オルグレイよ、私に策がある」
窓の外、遠くに霞むシグモル火山へと視線を移し、ボルガニスクは言った。
「私は神だ。この身に残された力を以て、あの火山を神具と成す」
ざわり、と。神徒たちの間にざわめきが広がる。
この神は、シグモル火山を――辺獄を擁するあの火山を、神具に変えると言うのだ。
「オルグレイ、そしてシグモルの民たちよ。鎮魂の儀を行え。彼のクリーパー が蓄えた魂を鎮め、私が纏めてマトリクス界へ送ってやろうではないか」
「しかし、ボルガニスク様。それでは、貴方様が――」
「わかっている。私は神としての力を全て失うだろう。……だが、成功すれば黒泥晶の力を大幅に削ぐことができる。決着はまた、現世を生きるお前たち に託さねばならんが……頼まれてくれるか、オルグレイ」
卓上に広がる赤い池に指を浸し、ペロリと舐めて見せる火生の神に。
オルグレイは席を立って膝をつき、頭を垂れた。
「我らはシグモルの民。ボルガニスク様のお覚悟に、否やは申しませぬ」
執筆:アルパカコネクト運営