【魂禍】辺獄戦役〜火生の神と人造授恵者〜

assignment魂禍】辺獄戦役〜火生の神と人造授恵者〜 特設ページ

シグモル火山の守り神、ボルガニスクの身に何かが起きたため、彼女が千年間封じ続けてきたクリーパーの封印が解かれてしまう。また、これと同時にシルトラース帝国の関係者の活動が報告され始める。
これらの事件に端を発する“辺獄戦役”は、やがてロスガリア全土の未来さえ揺るがしかねない大きな戦に発展してゆく……。

assignmentここまでの流れ

火生の神が力を失った事で、千年前のクリーパーが目覚める。
シルトラース帝国に所縁ある者の不穏な活動が報告され始める。
一見バラバラに見える数々の事件に対して、冒険者ギルドは多くの人員を割いて対処を試みる。
これらの裏側に存在するひとつの“悪”には気付かぬまま……。

person_pin関連NPC

シグモル火山を守護する地上最後の神。
アイスクリームが好物で脳筋。

《本連動での動き》

 何らかの理由により力が大幅に弱まっているらしい。
 ボルガニスクの力が弱まった事で、彼女が辺獄に封じたクリーパーが動き出す事になった。
 今回は彼女からの依頼という事で、クリーパーを討伐するための長期的な作戦が展開される。

どこか人形じみた印象を与える少女。

《本連動での動き》

 どうやら何かから逃げている様子。

menu_book関連用語・情報

辺獄

今回の連動の主な舞台のひとつ。
シグモル火山の地下に広がる特定の広大な空間を指す。基本的には鉄の扉で閉ざされ、何者も立ち入る事を許されない。
遠い昔に起きた地殻変動によって、もともと地上だった場所が地底深くに沈んでしまった際に出来た。
これに巻き込まれた動植物たちの一部が魔獣化して地底の環境に適応し、独自の進化を遂げた結果、地上とは一線を画する過酷で原始的な空間となった。
のちにこの空間を発見したシグモルの民によって名付けられている。

超大型クリーパー「とっとと死ね太郎(仮)」

三世紀(約千年前)の頃にシグモル火山に出現した極めて異質なクリーパー。
歴史の上ではボルガニスクに倒されたと語られているが(ワールドガイドを参照)実際には彼女ですら倒し切れない程の絶大な力を持つクリーパーだったため、辺獄に封印されていた。
ボルガニスクによると、魂を鹵獲する、入手した魂の持ち主の姿や能力を模す、などの特徴的な性質を持ち、魂を喰らうほど力を増していくらしい。
現在は辺獄の魔獣を襲い、その魂を集めて力を高めている最中。
その性質からすると、放置すれば誰にも手が出せない怪物に成長すると見られている。
命名者はボルガニスク。

帝国過激派

シグモル火山の異変と同時期に活動が活発化している集団との関連が疑われている。
母体は帝国崩壊前から存在しており、当初は『実力派』と呼ばれていたが、帝国滅亡の直前にその思想の危険性から過激派と呼ばれるようになっていた派閥。
帝国によるロスガリアの支配を目的とし、その為には一切の手段を選ばないため恐れられていた。
そのトップは長年宮廷道化師を務め続けていたエルフの男だという噂があったが……。

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 その日、神が墜とされた。

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 神代と呼ばれる遥かな古代。豊かな生命に溢れる緑色の丘があったという。
 しかし、大規模なクリーパーの侵攻によってエーテルが乱れた結果、急激な地殻変動が起き、丘は醜い火吹き山へとその姿を変えた……。
 これがシグモル火山の起源である事は、ロスガリアの歴史をかじった者の間では知られた話だが、この際に発生した『辺獄』と呼ばれる特異な空間について知る者は少ない。

 神代の地殻変動により、元来丘であった場所は隆起した岩盤に押し沈められてしまっていた。この時、丘で暮らしていた動植物も地底深くに閉じ込められたのだ。
 過酷な火山の地下に適応したか、乱れたエーテルにあてられたかは知れぬが、彼らは魔獣と化すことで生き延び、長い時の流れの中で独自の進化を遂げてゆく。
 以来、火山の地下に広がる特定の空間は極めて危険な魔獣が跋扈する魔境となり、後にこれを発見したシグモルの民によって『辺獄』と名付けられた。
 この地を中心に、極めて大きな戦いが始まろうとしている。その兆しは、静かに、けれど激烈に表れていた。

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 辺獄の光景は、見るものを圧倒する迫力と、地上の何処にも存在しえぬ神秘的な野性に満ちていた。大河の如く流れるマグマ。淡い光で暗闇を照らす苔。恐ろしい姿をした魔獣。水蒸気。地響き。咆哮……。
「あの、クソ餓鬼……。征竜の力を……利用したな……。初めから、私の力が……目的……」
 そのような場所を、一人の少女が身体を引き摺るようにして歩いている。
 本来立ち入りを固く禁じられている危険なこの場所を、いたいけな少女が歩く理由は知れない。しかし、少女がそこに存在する事の違和感は、不思議となかった。火山に彼女がいる事は当然である……そう、見るものに思わせる何かがそこにあった。
「奴も一年ほどは動けんだろうが……。おのれ、許さんぞ小僧……」
 その表情に悔恨の色を強く滲ませると、少女の持つ灰のように真っ白な髪の先が青い燐光を宿して揺らめく。それは炎だ。シグモル火山の言い伝えに曰く、その身に青の炎を宿す少女の姿をした存在が、火山の地に時折現れては人々を助けるという。
 その者の名を、火生の神ボルガニスク……。
「シグモルの民のもとへ急がなければ。このままでは、辺獄に封じた“ヤツ”が顔を出す。疾(と)く、冒険者を火山に集めなければ……」

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 ランプが放つ橙色の灯りが、岩肌に影を浮かび上がらせる。ヒトの形をした幾多の影が、狂ったようにもがいていた。
「もっと絶望しろよ! 死にたくねェだろ!? だったら深ァ〜〜〜〜く、魂を絶望で塗り潰しな!」
 地獄のような光景が広がっていた。
 床一面に、様々なモノが散乱している。何かの機器や、ペン、インク、羊皮紙が転がり、眼球、耳、腕、それらが欠損した死体か、或いは未だに動いている人体も散乱していた。それらを踏みつけにしながら、道化の格好をしたエルフの男が小躍りしていた。
「これが俺達の覇道(エンタメ)よォ! 帝国バンザイッ! ギャハハハハ!!」
 そのような乱痴気騒ぎのさなか、部下と思しい者が男に耳打ちをした。
 これを受けた男は、一転して静かになる。その瞳には、理知の光が見て取れた。
「……陛下でも殺し切れなかったか。それならアイツは冒険者ギルドを頼るだろうなァ。クリーパー、神、冒険者、そして俺達が入り乱れるってワケか。とびきり愉快(カオス)な演目になるぜ。ひひひひひ……!」

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 シグモル火山には、“シグモルの民”と呼ばれる集団が住む。彼らは、火山がいまの姿になった当時からこの地で暮らし続けていた。
 過酷な環境である火山に彼らが根を張る事を選んだ理由は、信仰である。シグモル火山の原型である“はじまりの丘”は、かつて地上に数多の神が在ったころ、ヒトと神の繋がりが極めて強い土地であったらしい。
 このためシグモルの民は、クリーパーとの争いの果てに姿を消してしまった神々を想い、険しい火山と化した後でさえこの地を捨てる事が出来なかった。
 彼らにとって、火山は神々の忘れ形見のようなものなのかも知れない。

「クリーパーが出現し、辺獄の魔獣と争っています。その激烈な状況は筆舌に尽し難く……」
 筋骨隆々とした男が、肩で息をしながら報告した。
 男の姿は、垂れ幕の内側にある。男の前に居並ぶ数名の人物が、動揺した面持ちで顔を見合わせた。
「辺獄に異変とは……」「考えたくもない事だ……」「ボルガニスク様の御身に何か……」
 尚も強張った表情の男が、おずおずと言葉を続ける。
「クリーパーですが……魔獣を喰らっています。オルグレイ様、これはよもや伝説の……」
 男が水を向けた人物は、垂れ幕の中央に座る小柄な老人であった。
 オルグレイと呼ばれたその老人は、都市国家として成り立つ火山の全体を調停する者だ。有事の際に彼が見せた優秀な判断力によって、シグモル火山はこれまでも幾多の試練を乗り越えており、人々から厚い信頼を寄せられる人物であった。
 オルグレイが厳かに口を開く。
「黒き破滅、死を運ぶ泥……。魂を喰らうクリーパー……。ボルガニスク様の封が解かれたか……。魔獣の魂を貪り、力を取り戻し、今にもその巨体で地上を覆わんとするだろう」
 オルグレイの言葉を耳にした一同は、口々に恐怖の言葉を囁き合った。彼らは、秘匿された歴史を知っていた。死んだ筈の怪物が、火山の奥底で千年も生き永らえているという、底冷えのするような真実である。
 オルグレイが杖をついて立ち上がる。その瞳には、岩の如く堅固な決意が灯っていた。
「冒険者に助力を請う時が来た。――これはもはや、ロスガリア全体の危機なのだ」


執筆:赤坂
アーカイブ生成日時 2026年08月05日 14時56分25秒 ・ world0