ヘレムの研究ノート


ヘレム・カースワーズの手帳に書き記されたメモ。
2020年09月15日 14時54分51秒 |5

2020年09月15日 15時03分46秒
結局のところ、「呪い」とはなんでしょう?
「相手に害意を持って使用される魔法」ということなら、攻撃魔法もまたそれに含まれます。
しかし、一般的には攻撃魔法は「呪い」とは解されません。
まずは呪いの性質を理解する為に、呪いによく見られる特徴を書き記して行きましょう。

1.願望は実現する
2.言葉に出されたものは現実化する
3.物事は繰り返される
4.行いは帰ってくる
5.関連するものは互いに影響を与える
6.デメリットが大きいほど効果は大きくなる
7.条件が厳しいほど効果は大きくなる
8.ルールに違反すると罰を受ける

2020年09月15日 15時18分54秒
私の使用する藁人形を用いた呪術について考察します。
これは藁人形に髪の毛などの相手の一部を入れ、藁人形を攻撃することでその相手にもダメージを与えるというものです。
ここで働いているのは「5.関連するものは互いに影響を与える」という法則でしょう。
藁人形は対象と同じ形をしていて、「似た形である」という関連性があります。
髪の毛は対象の一部であり、関連性があるのは言うまでもないでしょう。
藁人形と髪の毛はそれぞれ異なる方法で対象を代表象しているのです。
あるいは……前者を隠喩的、後者を換喩的と呼べるでしょうか。
しかし、藁人形への攻撃がどのように相手へのダメージへと繋がっていくのか……おそらくはエーテルが作用しているのでしょうが、まだよく分かっていません。

2020年09月23日 20時02分14秒
人や物が「呪われている」というのはどのような状態を指し示すのでしょうか。
人の場合は「対象の人物が魔法によってその人にとって不都合である状況に置かれている状態」としても良いかもしれません。
では、物の場合は「その物の所有者や使用者または接触者等が魔法によってその人にとって不都合である状況に置かれることとなる状態」となるでしょうか。
しかし、ここで2つ疑問が生まれます。
1つは、不都合であるというのは主観的なものなので、こちらが呪術のつもりで魔法を使用しても、相手によってはそれは呪いではなく祝福となってしまうのでは? という点です。
そして私はそれを肯定します。祝福と呪いとの違いは、対象がそれを有益と捉えるか不都合と捉えるかによると、とりあえずはしておきたいと思います。
さてもう一点はたとえば、「対象を痺れさせる呪術による対象の痺れ」が呪いとされるなら「電撃魔法による対象の痺れ」もまた呪いとなってしまうのではないかということです。
もしこれを肯定するなら、魔法によって鋳造した剣による相手への外傷も呪いと分類される可能性があります。しかし、現実として魔法やエーテルが関与している物質は巷にあふれていて、そうなると対象にとって不都合なら何でもかんでも呪いということになりかねません。では、「電撃魔法による対象の痺れ」と「対象を痺れさせる呪術による対象の痺れ」とを区別するものは何でしょうか?

2020年09月27日 11時43分47秒
私達はなぜ「呪術による麻痺」を呪いと判断し「雷の魔法による麻痺」を呪いではないと判断しているのでしょう。
その鍵となるのは「超常性」ではないでしょうか。
雷によって身体が痺れるのは通常の物理法則でありうることですが、言葉や儀式だけで任意の対象の身体に麻痺を起こさせるというのはエーテルの関与がなければありえないこと(とされていること)です。
この「普通ではないこと」が呪いを呪いとしていると考えてみましょう。
しかしこの論にはいくつかの疑問もあります。
エーテルや魔法は私達の日常にあふれているのに、それらを通常の物理法則と区別し「超常的である」とすることは本当に正しいのでしょうか?
また「雷によって身体が痺れる」というのは確かに実際に起こりうることですが、それにエーテルが関与していないと証明できるでしょうか? あるいは私達が観察できていないだけで、そこには何らかのエーテルの働きがあるのかもしれません。
さらには魔法によって生み出した雷や炎は実際の雷や炎と完全に同一のものではないという研究もあります。だとすれば、魔法の雷で対象の肉体が痺れるということにも超常性を認めても良いのではないでしょうか?
超常性……結局のところ、それは私達の「習慣」や「経験」によって判断されるものです。
しかしそれでは超常性によって呪いを呪いと判断すると言うのは、「習慣的に呪いとされているものが呪いである」という事を言っているに過ぎません。
ここで、先験的な呪いの定義を探求するのも1つの道でしょう。
しかし、もしも「習慣的に呪いとされている」ということが呪いにとって重要な要素だとすればどうでしょう。

2020年11月05日 02時38分45秒
「習慣的に呪いとして扱われているものは常にすでに呪いとして機能している」
というテーゼをここに書き記しておきましょう。
アーカイブ生成日時 2026年08月05日 14時56分25秒 ・ world0